訪問介護とは?
訪問介護というのは、ヘルパーが自宅まで訪問して利用者の身体介護や生活援助を行うものです。
仕事内容は様々ありますが、身体介護サービスでは食事介助や入浴介助などが主な仕事になります。
入浴介助
入浴介助は、利用者がお風呂入る時のサポートを行うものです。
訪問介護を必要としている方は、自分でお風呂に入れないことも多いです。
そのため、体を支えてお風呂場まで移動させる、頭や体を洗ってあげる、服の着脱などのサポートをヘルパーが行います。
食事介助
食事介助は、食事の支援を行うものです。
利用者が気持ちよく食事をすることができるように、利用者の口の中を清潔にしたり、リラックスできるように周りの環境を整える必要があります。
献立を説明するなど、自発的に食べたくなるような工夫も必要です。
食事介助では誤嚥のリスクがあるため、テーブルやベッドなど、食事をする場所によって利用者の姿勢に注意しなければなりません。
入浴介助や食事介助の他にも、排泄介助、利用者が寝ている時に床ずれを起こさないように体位変換をする、ベッドから車椅子に移動させるなど様々な仕事があります。
身体介護の利用時間
身体介護の利用時間は、利用者の状況に合わせてケアマネージャーやサービス提供責任者が決定します。
身体介護を20分以上30分未満利用する場合は「身体1」、30分以上60分未満なら「身体2」といった呼び方をします。
訪問介護の需要は高まっている
訪問介護は、高齢者が快適な在宅生活を送るために、ヘルパーがサポートをするものです。
高齢化が進んでいる日本では、訪問介護の需要が高くなっています。
訪問介護サービスを利用する人が増えれば、それだけヘルパーが活躍できる場も多くなります。
生活援助とは?
生活援助も訪問介護でヘルパーが行うサービスの1つです。
訪問介護で行う生活援助
掃除や洗濯、食事の準備など利用者の生活に関わる援助を行うのが主な仕事です。
ヘルパーが行う家事援助として下記のことが挙げられます。
・部屋の掃除
・ゴミ出し
・洗濯物を干す・たたむ
・食事の準備・片づけ
他にも血圧測定や耳の掃除などを行うこともあります。
留意点としては、医療行為にあたるサービスは行わないということでしょう。
生活援助の回数制限
生活援助には回数制限があるということにも注意が必要です。
回数制限は要介護のレベルによって変わります。
1ヶ月単位で回数制限があり、下記の回数と決められています。
・要介護1で27回
・要介護2で34回
・要介護3で43回
・要介護4で38回
・要介護5で31回
決められた回数以上利用する場合は、市区町村へケアプランを届け出なければなりません。
生活援助を行う範囲
生活援助は、すべての家事援助が範囲になるわけではありません。
例として下記のようなことはサービス範囲外と考えられています。
・利用者以外の家族の衣類の洗濯
・利用者が利用している部屋以外の掃除
・来客の対応
・自家用車の洗車
利用者ではなく、その家族に対しての家事のサポートは行わないということです。
また、下記のような日常的に行われない家事に関してもサポート範囲外になります。
・大掃除
・部屋の模様替え
・壁のペンキ塗り
訪問介護の時間制限とは?
訪問介護は、利用者が好きな時に好きなだけ利用できるサービスではありません。
マニュアルで時間制限が決められているため、その範囲内で訪問介護を行うことになります。
訪問介護の時間区分
身体介護が中心の場合の時間区分は下記の5種類となり、それぞれ利用料金も変わってきます。
・20分未満
・20分以上30分未満
・30分以上1時間未満
・1時間以上1時間半未満
・1時間半以上2時間未満
生活援助が中心の場合は下記の2種類となっています。
・20分以上45分未満
・45分以上
また、時間制限には2時間ルールというものもあるので注意が必要です。
時間制限の2時間ルールとは
2時間ルールというのは、1日に複数回訪問介護サービスを行う場合、2時間以上間隔を空けなければならないというものです。
訪問介護は、利用者の身体保護などを行うためのもので、身体介護や生活援助のサービスを提供しますが、提供時間によって利用料金が変わります。
基本的には利用時間が長いほど、1分あたりの利用料金は安くなります。
そのため、短時間の訪問介護を何度も行い、利用料金を高く請求することもできてしまうのです。
それを防ぐためにあるのが2時間ルールです。
2時間の間隔を空けずに複数回訪問介護を利用した場合、1回の利用として考えられ合計時間の利用料金が請求されます。
ヘルパーの悩みとは?
訪問介護では多くの利用者の家に行くので、様々な人と接しなければならないため、人間関係に悩みを持つヘルパーが少なくありません。
自分と合わない利用者
行きたくないと思うような嫌な利用者にあたってしまうというのが、訪問ヘルパーあるあるの1つです。
多くの人が訪問介護を利用しているため、中には自分と合わない利用者の介護をしなければならないケースもあります。
こちらが適切な介護をしているのにいちいち文句を言ってくる人、わがままばかり言う人などを介護することもあるかもしれません。
そういう人にあたってしまうと、仕事をするのが嫌になりホームヘルパーを辞めたくなってしまうかもしれません。
利用者の家族とのトラブル
利用者だけではなく、その家族との間にトラブルが発生して悩みを抱えるヘルパーも少なくありません。
ヘルパーはあくまで利用者が生活しやすくなるようにサポートを行う仕事ですが、家族の人に家政婦のように扱われてしまう事例もあります。
「庭の掃除をしておいて」「私の洋服も一緒に洗濯しておいて」など、便利屋のように使われるのは嫌ですよね。
体力的に仕事がきつい
人間関係だけでなく、体力的にしんどいと悩むヘルパーも多いです。
入浴介助や排泄介助などは、かなり体力を使う仕事です。
体力的にきつくなり、ヘルパーの仕事を辞めてしまったという方もいます。
腰痛はヘルパーの職業病とも言われるほどで、体力に自信のある方でないと続けるのが難しい仕事と言えるかもしれません。
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ヘルパーの給料とは?
訪問介護は稼げないというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、実際どの程度給料を貰えるものなのでしょうか。
パートの時給
ホームヘルパーは正社員で働く人だけではなく、登録ヘルパーやパートのように時間給で働く人もいます。
パートで働く場合の時給ですが、生活援助の仕事をするか、身体介護の仕事をするかで時給が変わります。
生活援助で時給は1,300円前後、身体介護で1,800円前後が相場です。
パートでヘルパーとして働く場合、自宅から直接利用者の家に出向き、仕事が終わったらそのまま自宅へ帰るケースが多いです。
そのため、実際に介護サービスを提供している間だけ時給が発生することになります。
正社員の年収
正社員の場合は働くエリアによって年収と月収が変わります。
東京の相場で言うと、年収がおおよそ300万円程度、月給が20万円程度です。
これはあくまで控除前の数字なので、実際の手取り相場は16万円程度と考えておきましょう。
資格手当で収入は上がる
ヘルパーの給料は、持っている資格によっても変化します。
ヘルパーの資格には介護福祉士やサービス提供責任者などがあり、資格を持っていると資格手当が支給されるケースが多いです。
収入をアップさせたい場合は、資格取得を目指してみるのもよいでしょう。
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