美容外科看護師になるには?
美容外科看護師は診察のサポートだけでなく、美顔器や脱毛器を使用した施術、整形手術の準備や介助、術前術後の看護などを行う仕事です。
看護師の資格だけでなれる
看護師または准看護師の資格があれば専門的な資格は不要です。
しかし、採血や点滴・注射などの手技が必要になるので、未経験よりは美容皮膚科など他の病院で臨床経験があったほうが採用されやすいようです。
美容外科整形手術が行われているため、一般の外科病棟やオペ室での勤務経験があると優遇されることがあります。
未経験でも採用される
診療科目によっては未経験での採用を行っているクリニックもあり、大学や専門学校を卒業後に美容外科看護師として働くことも可能です。
医療レーザー脱毛の照射やスキンケア機器を使用した施術も、3~6カ月の研修で基礎から学べます。
残業がなく人気の職場
美容外科は基本的に予約診療を行っているため、残業もなく定時で帰ることができる人気の職場です。
しかし、一般のクリニックに比べ施設数が少なくなっています。
転職を志望する時には、条件の良いクリニックの求人を探すために、こまめに求人サイトをチェックするようにしましょう。
美容外科は以下のような人におすすめです。
- プライベートを充実させたい人
- 仕事と家庭を両立したい人や
- 美容に興味があり最先端治療の美容モニターできれいになりたい人 など
美容外科看護師は容姿が関係ある?
美容外科看護師は若くてきれいな看護師が多いイメージがあるので、美人であることが必要な資格だと思ってしまいますが、容姿は採用基準になっていません。
しかし、下記のように一般の病院に勤める看護師とは違う能力が必要になります。
コミュニケーション能力
美人であることよりも、「きれいになりたい」「コンプレックスを解消したい」という想いで訪れる患者の対応ができる、共感性やコミュニケーション能力の高さの方が重要になります。
清潔な身だしなみ
接客業として必要な清潔感や身だしなみは求められるため、メイクやヘアスタイル、スキンケアや体重のコントロールなど注意しなくてはならないことはたくさんあります。
実際の美容外科看護師は、普段から美容に対しての意識が高く、接客業の接遇やマナーが身についているので、美人風の雰囲気があるようです。
ビジネスマナーやトークスキル
一般の病院は具合の悪い人が訪れるため、患者と看護師という関係で接することになりますが、美容外科はお客様と店員としての「接客」が必要になります。
そのため、親しみを持って接する病院でのコミュニケーションと異なり、ビジネスマナーやトークスキルも求められます。
美容の仕事に興味がある
もちろん求人にも容姿についての但し書きなどはありませんが、美容の仕事に興味があることを面接官に対してアピールすることは大切です。
履歴書の写真もきれいに撮影して、身だしなみを整えて面接に臨むようにしましょう。
美容外科看護師になれる年齢は?
美容外科は若い看護師が多く働いているため、容姿だけでなく若くないと採用されないと思っている人も多いようです。
しかし、実際には臨床経験がある人の採用を積極的に行うなど、年齢よりもスキルが重視される傾向もあります。
クリニックによって働いている美容看護師の年齢層は異なっており、30代からでも美容看護師を目指すことができます。
美容看護師になるために勉強しておくこと
将来、美容外科で働きたいと思っているのであれば、オペナースとしてのスキルを身に付けておくと強みになるのでおすすめです。
最新の美容機器、美容整形の術式の専門知識だけでなく、流行の美容成分や美容法など美容に関するさまざまな事柄に興味を持ち勉強することも大切です。
経験やスキルをアピールする
採用基準はそれぞれのクリニックで異なっていますが、面接では自己PRする力が必要になります。
臨床経験が豊富なのであればその強みを生かして、面接でアピールしたり、分かりやすい職務経歴書を作ったりして積極的に求人に応募してみましょう。
年齢が気になる場合
美容外科は20代~30代が活躍していることが多く、一般の病院に比べると年齢層が若くなっていることは確かです。
年齢が気になる時には転職サポートを行っている会社に登録して、スキル重視で採用しているクリニックや年齢層が高いクリニックを教えてもらいましょう。
美容外科看護師の給料とは?
美容外科看護師の給料は月給20万円~30万円が基本となり、クリニックによっては月々35万円~40万円の収入を得ています。
一般の病院より月給が高い理由
夜勤や残業がない外来勤務でありながら、一般の病院より月給が高くなっている理由は診療報酬にあります。
美容外科は自由診療で施術を行っており、提供しているサービスの料金はクリニック側で自由に設定することが可能です。
また、独自のスキンケア商品や家庭用美容機器などを販売することで、化粧品メーカーのような収益を上げているクリニックもあります。
その為、利用者の多いクリニックや高額治療が多いクリニックでは、看護師の給料も高く設定されているのです。
インセンティブが支払われる場合もある
また、月の売上によってインセンティブが支払われるクリニックもあり、一般の病院で働く看護師とは給与体系が異なっているのも美容外科看護師の特徴です。
インセンティブの基準は、売り上げ・利用者数などそれぞれの病院で独自のルールが設けられています。
働けば働くほど、給料がアップするとモチベーションが高くなり、年収800万円~1,000万円の高額収入を得ている看護師もいます。
必要となるスキルは多い
看護師の就職先の中でも美容外科看護師の求人は人気が高く、看護師の年収ランキングでも上位を占めています。
ただし、収入が多いクリニックは、指名件数や販売ノルマを設けていることもあり、看護師としての仕事以外に、営業としてのトークスキルが必要です。
美容外科看護師は辛い?
美容外科看護師は外来勤務でありながら高い給料が魅力ですが、実際に就職した後で後悔している人もいます。
下記のように、思っていたイメージとのずれが生じると退職したくなるという人が少なくありません。
「美容に興味があり楽しい仕事だと思っていたのに、売上ノルマがきつくて辞めたい」
「外来だけの楽な仕事だと聞いていたのに、掃除や受付までしないといけない」
また、オペ件数が多いクリニックでは、1日中オペ介助や術前術後の看護が続くため緊張感も高く、心身共に耐えられなくなった人の口コミも見られました。
経験やスキルを磨くことができない
看護師として実務経験を活かしてキャリアアップしたいと思っていても、一般の病院のように認定看護師などを取得してスキルを磨く手段がないというデメリットもあります。
さまざまなケースの治療や手術に立ち会い、経験を積むことを考えた時も一般病院の外科のような多様性のあるケースに接することはできません。
転職する際の注意点
美容外科の仕事自体は好きで続けたいけど、今のクリニックが合わないという時には、ノルマがないクリニックやスタッフが多いクリックに転職するのもおすすめです。
しかし、クリニックによっては残業や休日出勤が多い、有給が消化できないなど労働環境に問題がある場合もあります。
ですから、就職する前には条件面をきちんと確認したり、口コミサイトなどで経験者の声を確認したりしておく必要があります。