看護師の役職の種類は?
他の業種と同じように、看護師にもいくつか役職があります。
- 看護部長
- 看護師長
- 看護主任 など
主に「看護部長」「看護師長」「看護主任」という3つの種類があり、役職は部長が一番高く、師長、主任の順に続いています。
細かく言えば、看護副主任や副看護師長などもあり、それぞれの役職の中でもいくつかに分かれています。
役職というのは管理職のことなので、一般的な看護師というのは役職なしということになります。
3つの役職の役割とは
上記3つの役職の役割を簡単に紹介していきます。
看護主任
看護主任というのはスタッフとして働く看護師の1つ上の役職です。
看護スタッフと看護師長の間に立ち、業務や管理がスムーズに進むように様々な業務をこなします。
看護師長
看護師長は病院などで働く看護師を統括する役職です。
看護主任の上の立場にあたる役職で、看護主任と連携しながらサービスの質の向上や、業務の効率化なども考えて仕事を行います。
小さな病院では看護主任という役職がなく、看護師からいきなり看護師長になる場合もあります。
看護部長
看護部長は看護師の役職の中でも上位にあたるもので、各病徴のトップとして看護師長や看護主任、スタッフの看護師全てをまとめなければならない仕事です。
看護師としての業務だけではなく、経営者の一員となって病院などの経営に関わることになります。
仕事の大半をマネジメント業務が占めます。
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看護主任になるためには?
看護主任になるために必要な明確な条件はありませんが、研修などを行い、経験やスキルを積み、ある程度の年齢になってから看護主任になる人が多いです。
一般的には、看護師として10年程度の経験が必要になると考えてよいでしょう。
ただし能力が高く、主任としての適正があると認められれば、20代で看護主任になれる場合もあります。
看護主任に向いている性格とは
看護主任は多くの看護スタッフをまとめる立場になるので、リーダーシップの能力が高くなければなりません。
向いている性格
・リーダーシップの能力が高い
・コミュニケーション能力が高い
・マネジメント能力が高い
中間管理職のような役割で、看護師長と看護スタッフの間に立ち業務を行うことになります。
上と下から板挟みになることも多く、主任になったばかりの人はつらい思いをすることも少なくないでしょう。
看護スタッフから相談を受けたり、業務の指導を行ったりするため、コミュニケーション能力だけではなくマネジメント能力も欠かせません。
看護主任の目標例とは
もちろん、看護主任になるには看護師としての高いスキルや能力も必要です。
目標例としては、認定看護管理者の教育過程を受けておくとよいかもしれません。
認定看護管理者の教育課程にある、ファーストレベル程度を受講しておけば、看護師としての知識やスキルと共に、看護主任に必要な管理者としてのスキルも身につけることができるでしょう。
看護師長になるためには?
看護師長は看護主任と一緒になって、看護スタッフを統括する役職です。
業務が効率的に進むように計画を立てたり、看護スタッフの質を高めるために指導を行ったりします。
看護師長になるためには、まず看護主任になって数年の実績を積まなければなりません。
目安としては、15年以上の臨床経験が必要です。
ただし、小規模な医療施設の中には、看護主任の役職がないところもあるため、そういうところで働いていると看護スタッフからいきなり看護師長になるケースもあります。
看護師長になるために必要な資格はあるの?
看護師になるための資格を持っていれば、看護師長になるために特別な資格は必要ありません。
しかし、看護師長としての資質を示すために、認定看護師や専門看護師など上位の資格を取得しておくのもよいでしょう。
看護師長の悩みとは
看護師長の悩みとしては、看護スタッフとのコミュニケーションが上手くいかない、組織体制の整備が上手くいかないといったものがあります。
看護スタッフからの信頼を得て、理想の看護師長になるためにはリーダーシップ力やコミュニケーション能力が欠かせません。
看護スタッフに指導する時も厳しくするだけではなく、優しく相談にのったり、業務の手助けをしたり、頼りになる部分をしっかり見せておく必要があるでしょう。
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看護部長になるには?
看護部長は医療施設の看護部トップとして、全ての病棟で働く看護師達をまとめなければならない役職です。
まずは看護師長を目指し、10年程度の実績を積む必要があります。
また、25年以上の臨床試験も必要になるため、50代を超えてから看護部長になるのが基本です。
ただし、規模が小さい病院やクリニックであれば、40代で看護部長になれる可能性もあります。
まずは自分が何歳で看護主任、看護師長になり、どの程度の経験を積んで看護部長を目指すのかしっかり目標設定をしておくとよいでしょう。
看護部長として大切なこととは
看護管理者として重要な役割を持つ役職なので、看護管理とは何か定義をしっかり理解しておかなければなりません。
看護部長は施設の運営に関わったり、看護師が行う業務計画を立てたり、マネジメント業務が主な仕事になります。
時には看護スタッフに対して厳しく指導しなければならないため、怖いというイメージを持たれることもあるでしょう。
看護スタッフとのコミュニケーションが不足すると、病院の運営にも大きな影響を与えることになります。
こまめにコミュニケーションを取りながら、看護スタッフ、看護主任、看護師長とスムーズに連携が取れるような環境作りをしておく必要があります。
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看護師の役職ごと給料は?
看護師の役職それぞれの給料相場について紹介していきたいと思います。
看護主任の平均年収
まず最初に看護主任の平均年収はどれくらいなのでしょうか。
【看護主任】
平均年収 … 約500万円(30代約400万、40代~約500万~600万)
生涯年収 … 約2億円
看護主任の平均年収を見てみると、約500万円程度となっています。
年齢別に見ると30代で400万円程度、40代を超えると500万円から600万円程度です。生涯年収は2億円程度となっています。
しかし役職によって平均年収は変わるので、何歳で看護主任になったかによって個人差が出てきます。
看護師長の平均年収
看護師長も年齢と共に年収はアップするため、看護師長になった年齢で生涯年収は変わります。
【看護師長】
平均年収 … 約550万円
基本給 … 約37万円
管理職手当 … 約4万円~5万円
賞与 … 約120万円
看護師長の平均年収は約550万円です。
基本給が37万年程度、管理職手当の相場が4万円~5万円程度、賞与が約120万円というのが相場となっています。
看護部長の平均年収
看護部長の平均年収についても同年代であれ、大規模な施設で働くか小規模な施設で働くかによって年収は大きく変わってきます。
【看護部長】
平均年収 … 約650万円~約1000万円
基本給 … 約42万円
管理職手当 … 約8万円
看護部長になると基本給の相場が約42万円、管理職手当が約8万円となり、平均年収は約650万円です。
看護部長はマネジメント業務がメインで、臨床業務は基本的に行うことがないので、当直手当などがなくなります。
それでも施設運営にも携わる責任が重い仕事ということで、十分な平均年収となっています。
条件によっては平均を大きく上回る、年収1000万以上をもらっている看護部長もいるほどです。
年収は年齢や職場、役職など様々な要因によって変わってくるので注意してください。