看護師&医師の役割は違う?
看護師も医師も病院やクリニックなどの医療現場で医療行為を行っているという点では同じですが、職種としてかなり大きな違いがあります。
まず、医療現場における役割の違いが挙げられるでしょう。
医師の役割
医師の場合には患者の診察をして病状を確認し、検査などを通して病気の診断をするのが仕事です。
そして、その診断結果に基づいて適切な治療方針を定めて施していくことになります。
看護師の役割
一方、看護師は患者の看護と医師の診療補助をするのが役割です。
病棟における患者の身の回りのケアや、診察や手術のときの医師の補助、医師の指示に従った投薬などが仕事になっています。
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看護師は自分の判断で医療行為は出来ない?
このように医師と看護師では業務範囲が大きく異なっていますが、医療行為に対する責任のあり方も異なります。
看護師は自分の判断で医療行為をすることができないのが原則で、医師の指示に従って行わなければなりません。
そのため、看護師が行った医療行為の内容については医師が責任を負うことになります。
医師にとっては看護師を教育してきちんと正しく医療行為を行えるようにすることも重要だと言えるでしょう。
逆に看護師はその期待に応えられるようなスキルを身に付けて医療を担っていくことが求められます。
看護師にとって必要な事とは?
看護師が医療に携わっていく上で自分自身がどうあるべきかで悩んでしまうことは少なくありません。
看護師にとって必要な資質は何なのだろうかと悩んでいる人もいるでしょう。
看護師にとって必要な資質について紹介していきます。
患者を観察して判断する能力
看護師は医師と違って診察や治療のプロではなく、看護のプロです。
看護は患者を看て護ると書くように、患者をしっかりと観察して様子を把握し、治療をより良い形で進められるよな観察力が必要となってきます。
患者を観察するポイント
- 患者を観察
- 患者の様子を把握
- 治療が良い方向へ進むようサポート
- 患者の容態に気づき、医者や薬剤師に相談・改善。
また、薬の副作用などによる不調でつらい思いをしている患者に気づいて医師や薬剤師に相談して改善を図ったりするのが重要な責務です。
コミュニケーション能力
観察力と並んで重要になるのがコミュニケーション能力です。
看護師がコミュニケーションで、患者から読み取るポイントとはどんなことでしょうか。
会話を通して患者から読み取るポイント
- 患者がどんなことを考えているか
- 不調に感じていることはないか
- 医師に言えずに困っていることはないか
看護はただ患者を観察して様子を読み取るだけでなく、会話を通してどんなことを考えているのか、不調に感じていることはないか、医師に言えずに困っていることはないかといったことを聞き出すことも大切です。
その情報に基づいて医師に相談し、治療方針の変更を検討してもらうのは看護師の立場だからこそできることでしょう。
このように医師とのコミュニケーションも重要になるので、医療スタッフとも患者とも親しい関係を作り上げていくという心構えが求められます。
調整役として立ち振る舞うことが看護師にとって必要なのです。
医師が看護師に求める事とは?
医師が看護師に対して何を求めているかは個々に異なりますが、医師から見た看護師がどのようなものかがわかると想像しやすくなるでしょう。
医師の仕事で必要なことに気づきサポートしてくれる人
医師にとって看護師は仕事の補助をしてくれるサポーターのような人というのが見方の一つです。
診察のときにヒアリングした内容を正確に記録したり、手術のときに完璧な形で医療機器を揃えたりしてくれることを期待しています。
患者の気持ちを伝えてくれる人
また、医師によってはもっと看護師を高く評価していて、患者について最も詳しい人と考えていることもあります。
この場合には個々の患者と近い距離でコミュニケーションを取ることができ、気づいたことを話してくれる人であって欲しいと考えられているのが一般的です。
気軽に話ができる人
一方、疲れたり息抜きをしたくなったりしたときに気軽に話ができる人という見方をしている医師もいます。
仕事で少し時間が空いたときに気軽に話をすることができる関係でありたいと思っている医師は多く、話しやすい看護師を見つけてお気に入りにしているケースも少なくありません。
長時間の勤務で一日の半分以上を病院で過ごすということもあるのは医師の特徴で、看護師には少し気を休めたいときの助けになって欲しいという願いを持っています。
医師に好まれる看護師ってどんな人?
医師にはお気に入りの看護師を見つけて気軽に会話できるようにしている人も多いですが、その時に白羽の矢が立てられる看護師は限られている場合がほとんどです。
医師に好まれる看護師とそうでない看護師がいるからです。
コミュニケーションが得意な人
人によって好みがあるのは確かですが、多くの医師からモテる看護師はコミュニケーションが得意なことが共通点でしょう。
医師がどんな話をしてもうまくキャッチボールをすることができる看護師は多くの医師から可愛がられています。
話すよりは聞くのが好きな看護師の方が好まれる傾向があり、話をうまく締めてしまってさっといなくなってしまうよりは医師が満足するまで話を聞いてくれる人が喜ばれています。
信頼されるような実務力がある人
このようなコミュニケーション能力の高さに加えて、信頼されるような実務力があることも重視されています。
質問をすると的確な答えが返ってきて、補助をしてもらうときには完璧な対応をしてくれるといった看護師はお気に入りにされるでしょう。
医療の仕事が好きな人
医療の仕事が好きかどうかというのも重要な点で、医学や医療の話を振ったときにも専門的な言葉で議論ができると喜ばれます。
実際にはそのような専門性まで要求することはないですが、同じ興味を持っている人だと感じて好意を抱いてくれるでしょう。
看護師にとって一番大切なこと
医療現場には多くの専門職の人が集まっていて医師が定める治療方針に沿って一丸になって医療を提供するのがどのスタッフにとっても欠かせないことです。
その中の看護師の役割として大切なことを紹介していきます。
看護としての責任を持ち医師の右腕になれること
仕事をするうえで大切なことは具体的に定められている業務をこなしていくことだけではありません。
看護師はその中でも看護としての責任を持つと同時に、医師の右腕として補助をしていく役割を果たす必要があるのは確かでしょう。
医師や患者との信頼関係が築き連携することが出来る
医師とも患者とも近い距離で接し、信頼関係を作って円滑なコミュニケーションを取るのは看護師にしかできないことです。
医療現場では医療スタッフの連携を取れるようにしつつ、患者の意思や患者の容態などを正確に確認できるようにすることも看護師の役割となっています。
調整役としてのコミュニケーションが取れること
看護師にとって一番大切なのは調整役として色々な人たちとコミュニケーションを取っていくことです。
医療に関わるあらゆる人からの情報が集まるところになると、困ったときにはあの看護師に聞いてみようと思ってくれるようになります。
すると医療現場で欠かせない役割を果たせるようになり、医療において重要な責任を果たしている実感を持てるでしょう。
看護師だからこそできることなので前向きに取り組んでみるのが大切です。