看護師になるために必要なこととは?
看護師に適性があるのかどうかを考える前にまず押さえておきたいのが、そもそも看護師になれるのかという点です。
看護師になるためには資格を手に入れて登録をすることが必要になります。
思い立ったときにすぐに看護師になれるわけではないのでどんなプロセスを経る必要があるのかを理解しておきましょう。
看護師の活躍場所とは
看護師は国民の健康を支える医療スタッフとして、病院だけではなく活躍出来る場所があります。
- 病院 クリニック
- 介護施設 障害施設 訪問介護
- 献血ルーム 検診
- 保育園 大学保健室
- 企業 コールセンター
- イベントナース ツアーナース 等
このように多くの活躍場所がある看護師は、国家資格として定められ、国家試験に合格した人が登録手続きをすることで看護師になれるという仕組みになっているのです。
看護師の国家試験を受けるためには受験資格を得なければなりません。
看護師の受験資格
高校卒業後は大学や短大の看護学科、看護師の専門学校のような養成機関で3年または4年のカリキュラムを修了するのが原則になります。
年月も費用もかかることは覚悟する必要がありますが、その過程で病院実習の経験も積めるのでやりがいがある仕事かどうかを見極められるでしょう。
国家試験は頭が悪いと合格できないのではないかと懸念する人もいますが、合格率は高いのできちんとカリキュラムをこなすことができれば免許を得られると考えられます。
看護師の適性検査とは?
自分には看護師の適性があるのかと悩んだときには適性検査を受けてみるのが良い方法です。
看護師が就職活動をするときには適性試験を受けておく必要がある場合がほとんどです。
新卒採用では多くの看護師が応募してくるので、まずは候補にふるいをかけるために適性検査を受けた結果を書類選考のときに使用するのが一般的になっています。
主な適性検査3つ
- spi検査
- クレペリン検査
- yg適性検査
よく用いられているのがspi検査、クレペリン検査、yg適性検査の三種類です。
この結果が悪いと落ちる可能性があるので必死に成績を上げる工夫をしている人が多いのが実態です。
spi検査
spi検査は性格検査と能力検査の二種類に分かれていて、総合的に人材の性格や適性などを評価できることから人材の採用活動では最もよく用いられています。
クレペリン検査
クレペリン検査はメンタル面の強さを測るための適性検査です。
ストレス耐性の高さを単純な計算を連続で行うことによって評価する仕組みになっています。
yg適性検査
yg適性は性格を診断するための検査として一般的なものです。
質問に「はい」、「どちらでもない」、「いいえ」の三つで答えていくことで性格が分類されます。
このような検査を受けてみると看護師として働くのに適した性格や十分なストレス耐性があるかを確認することが可能です。
診療科別の適性は?
看護師に向いているかどうかを総合的に考えることも重要ですが、診療科によってまるで適性が違うということも知っておくと良いでしょう。
適性診療科を選び出すことで、他の診療科では自分は看護師に向いていないと思っていた人も、やりがいを感じながら働けるようになっていることもよくあります。
自己診断の結果を踏まえて適性がある診療科を探すという選び方がおすすめです。
内科看護師に向いている人の特徴
- 辛抱強い
- 温厚
- のんびり
内科と外科では大きな違いがあることが知られています。
内科の場合には辛抱強い人や温厚な性格の人、のんびりとした人が向いていると言われています。
外科看護師に向いている人の特徴
- 要領が良い
- 気持ちの切り替えが出来る
- 冷静沈着
外科では要領よく仕事ができる人や、血を流して運ばれてくる患者などを対応しなくてはいけない為、気持ちの切り替えが出来る人の方が向いているでしょう。
そのような事も含め、冷静沈着な人が多いのが一般的です。
産婦人科看護師に向いている人の特徴
- カウンセリングが得意
- 悩みを受け取れる
産婦人科ではカウンセリングが得意な人に適性があり、相手の悩みを真摯に受け止めるヒアリングができると活躍できます。
小児科看護師に向いている人の特徴
- 柔軟性
- 表情を読み取る力
- 子供とのコミュニケーションが得意
小児科では子供のペースに合わせられる柔軟性や、表情を読み取る力がある人が向いているようです。
童心に返って子供とコミュニケーションを取れる人などが子供から人気になっているのが一般的です。
自分の性格さえきちんと分析して理解できれば、その性格を生かせる診療科がきっと見つかると考えましょう。
面接で看護師に向いているところを伝える
看護師になるときには面接での選考でどんな対応をするかが重要で、そのやり取りの中で適性があるかどうかを判断されています。
面接でのアピールポイント
- 看護師として働く強み
- 長所、魅力的なポイント
- 簡潔で根拠を持ったアピール
- 体力、精神力
自己分析をした結果を踏まえて、看護師として働く上で向いているところ、志望している診療科の看護師となる上で魅力的なポイントを探して簡潔でわかりやすくアピールしましょう。
希望の診療科について根拠を持って伝えられると、採用されてからもやりたい仕事ができる可能性が高まります。
アピールポイントが見つからないときには体力や精神力を候補にすることもできるので検討してみましょう。
新卒の面接
新卒の面接ではストレートに看護師としてどんな点が取り柄になるかを聞かれることもあります。
回答例
「聞き上手でよく友達から相談を受けています。友だちから生理不順についての悩みを打ち明けられたときにはきちんと話を聞いて自分の経験から考えたことを伝えただけでとても喜んでもらえました。患者様の問診をする際にもきっと悩みをきちんと聞いて対応できると思っています。」
というのが挙げられます。
このように具体的なエピソードを盛り込むことでアピール力がある回答になっているでしょう。
この他にも逆質問などにも対策する必要があるのできちんと準備を整えて面接に挑むのが大切です。
看護師の適性がない場合は?
看護師として働くのに適性がないと判断されてしまうこともあるのは確かですが、それでも看護師として医療や福祉に貢献していきたいという気持ちが強い人もいるでしょう。
看護師に向いていないのがなぜかをまず客観的に分析してみるのが大切です。
話し下手な人
話下手だから患者の対応が苦手という人でも手術室勤務の看護師ならコミュニケーションの機会が少ないので活躍できる可能性があります。
体力に自信のない人
体力には自信がないから不向きだと考えている人も夜勤やベッド管理が必要ないクリニックを選び、リハビリの対応もない診療科を選べば活躍できるでしょう。
診療科によっての特徴を知る
診療科ごとの特徴を理解するのは向き不向きを考える上でとても重要なのです。
性格的に問題があるという場合には適正な対応をできるようにトレーニングすれば問題ありません。
普段はいい加減な性格でも仕事をしているときだけは几帳面になるといったメリハリのある働き方ができるようになる人は大勢います。
看護師になりたいというモチベーションさえあれば多少の困難があっても乗り越えていくことができるでしょう。
適性がないとあきらめてしまうと将来的に後悔してしまうことになりかねません。
前向きに考えて自分を看護師として適性がある人に育てていくのが大切です。