看護師とはどんな仕事?
看護師という職業を仕事の内容で定義すると、病気や怪我を抱える患者を看護することが主な仕事内容になります。
医師を補助する役割を持っていることも看護師の仕事の特徴で、採血なども看護師が担当できる仕事です。
看護師は免許を取得した人だけがおこなうことができる仕事で、国家試験に受験をして合格をした人が、厚生労働大臣の免許を取得できます。
看護師の仕事はかつて女性の場合には看護婦、男性の場合には看護士という名称が使用されていていましたが、法律が改正されて男女どちらも看護師という名称が使用されるようになりました。
看護師の仕事は勤務している医療施設によっても違いがあり、病院やクリニックで働いている看護師の他に、研究所や保健所などで働いている看護師もいます。
看護師の一日の流れ
入院施設のある病院で働いている看護師の一日の流れを説明すると、下記のようになります。
1、朝病院に通勤したらまず初めに看護服に着替えをします。
2、入院患者を担当している看護師の場合には、まず夜勤をしていた看護師から、担当している患者の情報を教えてもらう必要があります。
3、患者のカルテなども確認して一日の仕事の準備をしておきます。
4、午前中にはまず患者の体温を検温する仕事があり、担当している患者に検査や手術の予定がある場合には、手術室や検査室まで患者を送り迎えします。
5、昼食を食べた後は午後の仕事がありますが、午後にももう一度患者の検温をおこないます。
6、最後に明日の予定の準備をして、一日の仕事が終わります。
看護師の資格にはどんな種類があるの?
看護師の仕事には、看護師として働くことができる厚生労働大臣の免許の他にも、さまざまな種類の資格があります。
科種類や資格名もそれぞれの資格で異なっていて、検定種類も資格の内容によってそれぞれ決まっています。
キャリアアップをしたい看護師にとってプラスの資格もあり、実務に役立つ知識や技術を学ぶことができます。
看護師と似たような内容の仕事をおこなうことができる資格としては准看護師という資格がありますが、こちらは都道府県の知事が発行している免許です。
認定看護師
キャリアアップのために役立つ看護師の資格として代表的なものが認定看護師の資格です。
認定看護師の資格は、特定の分野において高い看護の技術や資格を持っている人が取得できる資格で、さまざまな分野の認定看護師がいます。
認定看護師には下記のような資格があります。
・新生児集中ケアや小児プライマリケアなど子供に対する医療を対象にした認定看護師の資格
・在宅ケアに関する高度な技術と知識が必要な認定看護師の資格
専門看護師
認定看護師よりもさらに高度な知識と技術が必要になる看護師の資格として専門看護師の資格がありますが、専門看護師の資格も複数の分野に分かれています。
専門看護師には下記のような資格があります。
・老人看護や小児看護など特定の年代の人を専門にした資格
・感染症看護や慢性疾患看護などの、特定の病気を専門にした資格
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看護師になるには
看護師になるためには、まず厚生労働大臣が発行している看護師の免許を取得する必要があります。
免許を取得する条件
看護師の免許を取得するためには国家試験を受験して合格しなければいけませんが、国家試験を受験できる人には一定の制限があります。
専門の教育機関で一定期間看護に関する勉強をして、必要な学科を全て履修してから卒業した人だけが、国家試験を受験することが可能です。
そのために国家試験を受験するためにはまずこうした教育機関に入学しなければいけないのですが、国家試験の受験資格を取得できる学校には複数の種類があります。
学校の種類
未成年の学生でも入学できるのが看護科のある高校で、中学を卒業したばかりの学生ならば、最短で看護師試験の受験資格を取得できる学校です。
大学の看護科を卒業した人も同じように国家試験の受験資格を得ることができます。
一般の主婦でも免許があれば看護師として働くことができますが、主婦が受験資格を得ることができる学校としては大学の他に、看護の専門学校や看護科のある短大があります。
専門学校や看護科は3年で卒業できるため、最短で受験資格を取得したい人にも向いている学校です。
国家試験を受験する場合には、受験料として5400円の費用が必要になります。
看護師とはどうあるべき?
看護師になるためには、しっかりとした心構えを持つことが重要になります。
強い責任感
看護師として働くために必要なことの中でも、責任感は特に重要な要素になり、他の仕事と比較しても看護師の仕事には重い責任があります。
看護師は病気や怪我の患者を看護することが主な仕事の内容であり、命の危険性がある患者を担当することもあることから、強い責任感がなければ勤まらない仕事です。
様々な変化に気づく観察力
看護師に仕事に必要な心構えとしては、観察力を持つこともあげられます。
観察力は看護師の仕事にとってさまざまな面で役立つ能力ですが、患者の看護をする場合にも観察力が役立ちます。
担当している患者の小さな体調の変化も観察力がなければ見落としてしまう可能性もあるので、普段から観察力を鍛えるようにする心構えが必要です。
いつもと変わらないように見えても、患者の状態に変化が生じている場合もあるので、細かいところにまで注意を払う必要があります。
知識をつける習慣
看護師の仕事には高い理解力も必要になりますが、医者が求めることを正確に理解できるようになれる努力が必要です。
そのためには、普段から看護の知識を勉強する習慣を身につけることも、看護婦に求められている心構えです。
各種の資格を取得したい場合にも専門知識の勉強は役立ちます。
看護師に必要とされる知識は、その都度変わっていくので、常に変化に対応する能力も看護師には必要です。
看護師にはどんな人が向いているの?
看護師の仕事は、向いている人と向いていない人がいます。
几帳面な性格
看護師の仕事に向いている人の特徴としてあげられるのが、几帳面な性格です。
病気や怪我の患者を看護するのが看護師の主な仕事なので、几帳面な性格の人の方が、治療に必要な仕事を正確におこなうことができます。
のんびりした人でも看護の仕事をすることはできますが、あまりのんびりし過ぎていると看護の仕事の妨げになることもあります。
のんびりしている時と仕事に集中する時を分けられるような能力も必要になります。
人にやさしく接することができる
人に優しく接することができるような人も看護師には向いています。
病気を治療している患者の中には精神が不安定になっているような患者もいるために、患者の心のケアをしてあげるだけの優しさがあれば、患者にとっても頼りになる存在になれます。
高いコミュニケーション能力
医師の診断に基づいて看護師が必要な処置をおこなうことがありますが、医師とのコミュニケーション能力が高い人も、看護師には向いています。
また、患者さんとコミュニケーションをとることで、患者さんの気持ちを理解することや、患者さんとの会話の中から、患者さんの体調の小さな変化に気づくこともできます。
看護師としての仕事が好き
看護の仕事が好きな人も看護師の仕事には向いていますが、患者を看護する仕事は負担が大きい仕事でもあります。
看護の仕事が好きな人ならば、責任感が求められる看護の仕事も充実感を感じることができるので、仕事を長く続けることができます。
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