看護師資格取得の流れとは?
看護師の立場は国家試験をパスすることによって得られる看護師免許、という資格名の肩書によって保証されるものです。
学校で取得するルート
看護士資格を取得するには必要な単位を取得する必要があります。
一般的なのは看護科のある高校や大学の看護学部、専門学校を卒業することで国家試験受験資格を得るというものであり、多くの看護師がこの方法で看護師免許を取得しています。
看護学校には3年制や4年制などの種類があるので、自分に合った学校を選択することが可能です。
通信講座で取得するルート
しかし、学校に入らなくても看護助手という立場で医療現場の経験を積み重ねて、国家試験を受験するというルートで看護師になることも可能です。
独学あるいは通信講座で看護師になるための知識を身につけなくてはならないので非常に険しい道ですが、働きながら看護師を目指せるので学費の工面が難しい人には人気のルートです。
准看護師を目指す
看護師に準ずる仕事をするための資格種類はいくつかあり、そのひとつ准看護師は看護師よりも許されている処置や作業が限られてしまいますが、看護師よりも比較的難易度の低い試験で獲得することの出来る資格なので人気があります。
准看護師から看護師へ、キャリアアップをすることも可能であり、学校に入り直さなくても准看護師として実務を重ね、国家試験をパスすることが出来れば看護師として働くことが出来ます。
准看護師としての経験を活かせるので、看護師にキャリアアップした後すぐに最前線で働けます。
看護師資格取得の最短ルートとは
看護師免許を最短、つまり最も若い年齢で取得する方法は看護科のある高校に通い、そこで看護に関する知識を得て、臨床経験を積み看護師の国家試験を受験することです。
難易度は高い
しかし、高校生の基礎知識ではなかなか看護師としての勉強は大変だと言わざるを得ません。
看護師の国家試験は合格率が7割程度だと言われていますが、これは大学や専門学校を卒業して受験する学生も入った数字です。
国家資格の難易度は決して易しくはなく、人の命を預かる看護師として相応しい幅広い知識が必要な試験です。
高校卒業レベルの学力であることを考えると、全体合格率よりも合格率は下がってしまうかもしれないので、最短ルートで学ぶ場合こそ一生懸命勉強しなくてはならないでしょう。
看護助手として実務経験を積む
看護助手として実務経験を積みながら勉強するという方法もあります。
通信講座によって看護師の国家試験に出題される試験内容を学習して、看護助手として実務経験を積み国家試験を受験するというルートであれば、期間は短くて済み2年程度を見ればいいでしょう。
期間は短く、しかも費用は安く済みますし、看護助手として少しお給料も貰えるルートです。
しかし、国家試験の試験内容は非常に幅広い知識から出題されるので、通信講座があるとはいえほぼ独学で学習しなくてはならない、ということを鑑みるに必ずしも合格率の高い勉強法ではないことを知っておくべきでしょう。
働きながら看護師資格を取得!
看護助手として働きながら実務経験を積み、勉強をすることで看護師になる資格が得られることは前述の通りです。
資格取得を支援してくれる病院
働きながら看護師になれる病院、あるいは資格取得を支援してくれる病院であれば、看護師免許を取得するための補助や勉強時間を確保できるようなシフトを組んでくれるかもしれません。
働きながら資格取得を目指すのは非常に難しく、夜間の専門学校や通信講座などを利用して時に独学で勉強しなくてはならないので効率的な勉強を心掛けなくてはなりません。
働きながら看護師になれる病院では先輩たちもそうして看護師の資格を取得した可能性があるので、どのように勉強に取り組んだかを聞いてみると良いでしょう。
実技練習に最適
看護師になった時のために実技を練習する時間を、夜間などの忙しくない時間を使って取ることが出来ます。
こうした実技の時間は看護学校などの環境であれば何時間以上、という枠を設けて行われるものですが、臨床現場では忙しさなどを理由にまとまった時間を得ることが難しい時もあるのです。
こうした業務のスキマ時間を利用して腕を磨く分には、費用もかかりませんしプロの看護師からすぐにフィードバックを貰えるという点で非常にメリットの多い時間だと言えるでしょう。
看護師資格取得支援とは?
看護師資格支援とは、看護師の資格取得をこれから目指す人を支援する仕組みのことで、資格取得支援制度のひとつです。
病院だけでなく企業や社団法人などが金銭や学習環境整備などの支援を行っています。
その制度を利用することで看護助手として働きながら、カリキュラムに則って試験を受験するための準備を2年あるいは3年といったスパンで進めていくことになります。
制度のメリットと条件
こういった制度には看護助手としての給与以外にも補助という形で金銭的な補助があるケースも多く、決して高給とは言えない看護助手を続けながらも普通に暮らし、勉強に集中できるだけの支援を得ることが出来るのです。
こうした制度を利用した場合の多くは、支援企業や支援病院が指定する医療機関や地域で看護師として働くことが条件になっています。
こうして奉公して恩を返すことによって、これまで補助して貰った分をお金で返さなくてもいい、という条件を設けているのです。
看護師になったからといって、時に百万円を超えるような支援総額をポンと返せるようになるわけではありませんので、こうした形で返済が免除されるのは非常に助かるのではないでしょうか。
義務年限が終われば、どこで働くのかも自由ですので、数年恩を返すために働くのも悪くはないでしょう。
その他スキルアップの資格とは?
看護師免許を取得したら、その先にはキャリアアップを目的に取得できる資格がいくつかあります。
認定看護師
そのひとつが認定看護師というものです。
救急分野やリハビリ、小児科などの専門分野に特化した知識や技能を証明する看護師の資格であり、取得することによって通常の看護師以上の権限を得て医療に貢献できるようになります。
医師だけでなく、看護師も医療の現場で主体的に動けるように、という理念で設けられた資格であり、病院によっては取得を強く推奨している、実践的な資格のひとつです。
他にも外来看護師という外来患者のケアに特化した技能を持つ証明となる資格や、訪問看護師という訪問看護を行うための資格が有名です。
助産師・保健師
また、看護師の資格を持っている時にもう一度専門学校に入り直すなどの経緯を経て、助産師や保健師といった資格の取得にも挑戦することが出来ます。
助産師は出産を中心とした周産期ケアについて深い知識と技能を持っていることを証明する資格ですし、保健師は公衆衛生について学習してきた知識を保健所などで活かすことが出来るようになる資格です。
今後、病院とは違う環境で働きたい、自分の専門分野が欲しいと言う場合にはこういった資格の取得を通してキャリアアップを目指してみるのはいかがでしょうか。