看護師国家試験の勉強はいつから始めるべき?
看護師国家試験は前年の8月に日程が発表され、毎年2月中旬の日曜日に11カ所の都道府県にて実施されている国家資格試験です。
看護師国家試験の出題科目
下記の11種の科目から看護師国家試験出願基準に基づいた、必修問題50問・一般問題130問・状況設定問題60問の全240問を5時間かけて回答していきます。
・人体の構造と機能
・疾病の成り立ちと回復の促進
・健康支援と社会保障制度
・基礎看護学
・成人看護学
・老年看護学
・小児看護学
・母性看護学
・精神看護学
・在宅看護論
・看護の統合と実践
看護師国家試験の合格率
看護師国家試験は新卒者だけでなく既卒者も受験しますが、例年新卒者は95%前後、全体でも90%前後と合格率の高い資格です。
合格するためには必修問題は80%以上、一般問題と状況設定問題は60%~70%以上の正解率が合格基準の目安となっています。
しかし、出題科目が多いため、スケジュールを組んで計画的に勉強することが必要です。
勉強はいつから始めるべきなのか
看護師国家試験の勉強をいつから始めるのか悩んでいる人もいるかもしれませんが、平均的には10月頃から専門的な勉強を始めています。
また、実習中は時間的な余裕がとれずに、いろいろ落ち着いた12月から試験勉強を始めたという人も多いようです。
なお、年が明けた1月から勉強を始めた人でも合格している人はたくさんいるので、勉強を始めるタイミングが遅くなっても不安に思わなくても大丈夫です。
もちろん、余裕をもって復習していくのが理想的ですが、時間がなくてもスケジュールをしっかり組んで効率的に試験勉強に向き合うことで2月の国家試験に間に合わせることができます。
勉強時間の平均とは?
看護学生の中には実習や学校の課題、試験と合わせて看護師国家試験の勉強時間を確保しなくてはならないため、思うように時間が取れなかったという人も多くいます。
平均勉強時間の統計
試験直前の1月頃には10時間以上勉強していたという人がいました。
その一方で、働きながらの勉強で平日は3時間ほどしか勉強時間を取れなかった人がいるなど差がありましたが、統計では約7時間が平均勉強時間となっていました。
勉強時間をしっかり確保できるのは理想的ではありますが、疲れている時や学校や仕事で時間がとれなかった時は無理せず、1時間だけなど時間を決めて試験勉強に専念するようにしましょう。
長時間集中することに慣れておく
隙間時間を活用して勉強するのは効率的な勉強時間配分でおすすめですが、実際に看護師国家試験を受ける時には午前・午後で計5時間も机に向かうことになります。
したがって、試験勉強をする時には知識を身に付けるだけでなく長い時間の試験に耐えられる集中力を養うことも大切なのです。
リフレッシュする時間を作る
また、試験勉強中でもリラックスする時間を作らないと集中力が続かなくなってしまうので、休日は外に出かけたりゆっくり趣味の時間を持ったりとリフレッシュする時間を取りましょう。
看護師国家試験の勉強方法とは?
看護師国家試験に合格するための勉強法は、集中的に過去問題を解いていたという人や、予備校の講習を受けていた人もいます。
また、アプリで隙間時間に勉強していた人などもいて、それぞれ自分にあった取り組みを行っています。
共通して大切なのは基礎を身に付け土台作りをするということです。
まずは基礎をしっかりと身に着ける
必修問題、一般問題、状況設定問題の全てに対応できる基本的な知識を身に付けなければなりません。
基本的なことがすぐに思い出せないと、勉強をする時に度々基礎を振り返らなくてはならなくなるので、試験勉強の効率が悪くなってしまいます。
過去問題は何年分から解くべきか
また、過去問題の問題集はいつから取り組むのか良いのか悩むこともあるかもしれませんが、国試の直前には実際の試験のリハーサルも兼ねて過去5年分を徹底的に解いていくのがおすすめです。
さらに、看護学生として入学したら、時間がある時に習った科目の問題集を解いていると良いでしょう。
そうすることで、学校の勉強の復習になるだけでなく資格試験の追い込みが始まった時にそれまでの蓄積が役立ちます。
あまり勉強時間を取ることができない場合
勉強の時間があまりとれないこともあるでしょう。
その場合は、看護学校の模試などを有効活用して自分の苦手な問題やミスをしやすい問題の傾向を確認しましょう。
時間内に効率よく回答するための時間配分を模試で練習して本番の試験に備えることができるでしょう。
QBだけで受かる?
QB(クエスチョン・バンク)は看護師国家試験を受けた多くの看護学生が利用してきた看護師国家試験の過去問題集です。
国試対策として多くの看護学生が利用しているので目にしたことがある看護学生は少なくないでしょう。
基礎から応用まで勉強することができる
過去10年分の試験問題に対応しているだけでなく、イラストや図解を使って細かな解説がされているので、QBがあれば基礎から応用まで勉強することができます。
過去問題は繰り返し解くこと
過去問題を解くときは何度も繰り返し解いて看護師国家試験の問題の傾向に慣れるだけでなく、自分の不得手な問題傾向を理解することが必要です。
実際に看護師国家試験を受験した人のアンケートでは、看護師国家試験を落ちた人は、QBを1周だけ解いた・1周以下しか解かなかったと答えた人の割合が多くなっています。
一方、合格した人の多くが、必修問題・一般問題・状況設定問題すべての過去問題に取り組むことができるQBを何周も解いていたことがわかりました。
過去問題の有効活用が分かれ道
QBだけを使うことで看護師国家試験に受かるとは言えませんが、何周も繰り返して過去問題に向き合うことで合格できている人が増えているのも事実です。
国家資格が取れない事態にならないためにも合格している先輩に倣って、過去問題集を有効活用することが看護師国家試験に受かる人・落ちる人の分かれ道になりそうです。
ノートの書き方とは?
看護師国家試験対策として勉強ノートを作ったり、参考書に学校で学んだポイントを付箋やカラーペンを使って書き込んだりしている人も多くいます。
ノートの書き方も人それぞれですが、問題集を解いている時に分からないことがあってもノートを振り返れば欲しい情報がすべて集約されているような勉強ノートを完成させるようにしましょう。
自分にとってわかりやすいノートを作る
見やすいノートをみると参考にしたくなりますが、それぞれ自分に合ったノート術を取り入れることが大切です。
下記の例のように、自分がどんなノートなら覚えやすいのか、また後から見た時に欲しい情報が探しやすいのはどれかによってノートの作り方を変えてください。
・イラストや図解がある方が理解しやすい
・要点だけをきれいに整理整頓した方が頭に入る
・ポイントによって使うペンの色を変えると分かりやすい
ルーズリーフを活用する
その他にも、解けなかった問題がある時には問題の内容と解説・イラストなどの図解、自分がミスをしたポイントをルーズリーフ1枚に後から見やすい書き方でまとめておくのも良いでしょう。
さらに、バインダーに閉じる時に科目別に整理すると、苦手科目別のオリジナル勉強ノートが完成するので毎日持ち歩いて隙間時間に復習するのもおすすめです。