社会福祉士の難易度とは?国家試験の合格率や勉強時間の目安を紹介!

社会福祉士の難易度とは?国家試験の合格率や勉強時間の目安を紹介!

社会福祉士になるには?

社会福祉士になるには?

社会福祉士は、病気や障害、貧困といった様々な理由で生活に困窮している人々をサポートする、ソーシャルワーカーと呼ばれる仕事の一つです。

この社会福祉士になるためには、社会福祉士国家試験を受験して合格する必要があるのですが、その受験資格を得る方法にはいくつかのパターンがあります。

福祉系の大学を卒業している場合

まず、福祉系大学を卒業していて、在学中に指定科目の履修をすべて終えている場合には、そのまま国家試験の受験が可能です

ただし、指定科目をすべて履修せずに、基礎科目の履修だけに留まっている大卒者の場合には、短期養成施設などで6か月以上必要カリキュラムを履修しなければなりません。

福祉系の短大を卒業している場合

福祉系短大などの卒業生の場合には、在学中に指定科目を履修していれば、卒業後に一定期間の相談援助実務に従事することで受験資格が得られます。

この期間は、3年制の短大卒の場合には1年、2年制の場合には2年です。

基礎科目しか履修していない場合は、相談援助実務を終えた後に、さらに6か月の短期養成施設での必要カリキュラムの履修が求められます。

高卒の場合

高卒の場合には、相談援助実務を4年間行う必要があります。

相談援助実務の後、一般養成施設に1年間通って所定のカリキュラムを修了すれば、国家試験を受けられるようになります。

社会福祉士国家試験の合格率とは?

社会福祉士国家試験の合格率とは?

ここからは、社会福祉士国家試験の難易度を知るために、過去の合格率を見てみましょう。

社会福祉士国家試験の合格率

試験は毎年1月下旬から2月上旬に行われています。

2014年から2020年までに実施された7回分の合格率を見てみると、概ね25から30パーセントの間で推移しています。

これは試験の難易度を表す偏差値に換算すると57程度です。

合格のボーダーライン

試験に合格するためには、総得点の60パーセント以上を取る必要があるとされています。

全問正解した場合の点数が150点ですので、単純に計算すると90点以上を取れれば資格が得られることになります。

ただし、この合格基準には但し書きが付いており、問題によって基準は補正されるものとされています。

そのため、実際の試験の難易度によっては、88点でも合格できるケースもあれば、92点をとっても不合格になるケースもあるのです。

社会福祉士国家試験の一発合格率

社会福祉士国家資格に1回目の受験で合格する、いわゆる一発合格率の割合は50パーセントとなっています。

全体の合格率を大きく上回っているわけですが、これは受験資格を取得してすぐの受験者の方が何年も不合格になり続けている受験者よりも合格しやすいということを意味します。

それだけ、働きながら合格するのが難しい試験であると言えるでしょう。

合格率が低い理由とは?

合格率が低い理由とは?

このように、社会福祉士国家試験は、受験者の7割以上が不合格になる難易度の高い試験なのですが、ではどうしてそれほどまでに合格率が低いのでしょうか。

出題範囲が広い

合格率が低い理由についてまず言えるのは、試験の出題範囲が非常に広範に及んでいるということです。

試験科目は下記の18科目となり、福祉系の資格の中で最も多い科目数となります。

・人体の構造と機能及び疾病

・心理学理論と心理的支援

・社会理論と社会システム

・現代社会と福祉

・地域福祉の理論と方法

・福祉行財政と福祉計画

・社会保障

・障害者に対する支援と障害者自立支援制度

・低所得者に対する支援と生活保護制度

・保健医療サービス

・権利擁護と成年後見制度

・社会調査の基礎

・相談援助の基盤と専門職

・相談援助の理論と方法

・福祉サービスの組織と経営

・高齢者に対する支援と介護保険制度

・児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度

・就労支援サービス、更生保護制度

生物学的な知識が求められるかと思えば、法律や社会保障政策についての知識も必要となるため、すべてを頭に入れるだけでも一苦労なのです。

すべての科目で得点を取らなければならないため、苦手な科目を完全に捨てるということもできません。

苦手分野が多い人の場合には、それらを効率よく克服していかないと、いつまでたっても受からないという事態に陥りかねません。

十分な勉強時間を確保できない

また、それだけ試験科目が多い試験だけに、合格水準に達するためには、かなりの勉強時間が必要になってきます。

もっとも、試験に落ちた人の中には十分な勉強時間を確保できていなかったような人が少なくありません。

そのため、それなりに時間を取ってしっかりと準備をしてさえいれば、実際の合格率よりも試験に合格できる可能性は高いと考えることができるでしょう。

社会福祉士国家試験に受からない理由とは?

社会福祉士国家試験に受からない理由とは?

社会福祉試験に何度も落ち続ける人は、なぜ受からないのか、その理由についてしっかりと検証したうえで、対策を講じる必要があります。

落ちてしまう原因

まず、試験科目が非常に広いため、必ず合格できるような勉強方法や、試験に絶対出るような問題は存在しないという点を頭に入れておかなければなりません。

そのうえで、試験に受からない理由として考えられるのは、主に苦手分野を克服できていないか、勉強時間が足りずに十分な準備ができていないかのいずれかです。

効率よく勉強する

勉強時間が足りていない人は、もっと時間を確保すれば合格できる確率が高まるはずですが、社会人として働きながら勉強している場合には、それほど簡単に時間が取れないかもしれません。

そのような場合には、隙間時間を活用するなどして、できる限り効率的に試験対策を行う必要があります。

先ほど試験に絶対出る問題はないと言いましたが、出やすい問題はありますので、そういったものを中心に勉強することで合格の可能性を高めることができるはずです。

苦手な科目を克服する

一方、苦手分野を克服しようとしない人は、いつまでたっても合格できません。

諦めたらそこで負けだと思って、勉強内容を自分が不得意だと思う分野を中心にするなどして、何とかして苦手をなくすように努めましょう。

社会福祉士国家試験の勉強時間はどれくらい?

社会福祉士国家試験の勉強時間はどれくらい?

社会福祉士試験に合格するためには、300時間ほど勉強しなければならないと言われています。

これは毎日1時間ずつ勉強すれば、いつから始めても10か月ほどで到達できる水準ですので、決して達成できない数字ではないということが分かるのではないでしょうか。

毎日こつこつ勉強すること

1日に1時間であれば、忙しい社会人でも通勤時間や仕事の休憩時間などをうまく活用すれば確保するのは不可能ではないはずです。

しかし、週末にまとめて勉強しようとしても、友人との付き合いや、日ごろの疲労などから思うようにはかどらない可能性が高いため、なるべく毎日こつこつと勉強するようにした方が良いでしょう。

自分に合った勉強方法を見つける

なお、300時間という数字はあくまでも目安ですので、効率的な勉強法を身に着けられさえすれば、それよりも短い時間で合格水準に達することは可能です。

逆に、300時間以上机に座っていても、しっかりと勉強してないような場合には、なかなか合格できるレベルには到達できません。

自分なりの効率的な勉強法を見つけて、毎日時間を見つけてこつこつと準備を積み重ねるというのが合格への近道なのです。

何から始めて良いか分からないという場合には、勉強のペースを身に着けるために、通信教育などを活用するのも良いでしょう。

▼社会福祉士の仕事内容についての記事はこちら

社会福祉士の仕事内容とは?社会福祉士の仕事内容をわかりやすく解説!

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