救急看護師の仕事とは?
救急看護師の仕事内容として挙げられる一つが、初期治療と検査のサポートです。
患者が救急外来に搬送されてきた場合、患者の症状に応じて意識確認や採血、酸素投与などを行います。
応急処置が終わると患者の容体が落ち着いていればICUや一般病棟に移します。
また救急看護師は人工呼吸器などを患者に装着して経過を観察するという役割も持っています。
また患者の容体や緊急性をチェックし、処置の優先順位を付けるトリアージを行うのも救急看護師の役割となっています。
名前や年齢など患者の情報をヒアリングした上で身体検査を行い、優先順位を付けるのですが知識と経験が要求される仕事と言えます。
診療の補助
さらに救急看護師の仕事内容としては、診療の補助があります。
診療の補助は看護師にとっては必須な業務と言えますが、救急看護師の場合は緊急性が高く症状がより重い患者の診療補助を行っています。
医師の指示や患者の容体を的確に把握した上で、円滑に必要な機器やケアを準備する事が求められます。
他にも患者の家族に対して細かくケアをする事も救急看護師にとっては重要な役割です。
患者の処置などについて家族などと密にコミュニケーションを取る事で、不安を解消させる事も救急看護師の仕事と言えます。
救急看護師を目指したきっかけとは?
救急看護師になりたいと思うきっかけは人によってさまざまですが、実際に働いている看護師の姿を見て憧れる人は多くいます。
優しい看護師に憧れた
救急看護師として活躍しているAさんは、病院の救急外来で看護師さんが優しく声を掛けてくれて機敏に動いていたかっこいい姿を見たのがきっかけだったそうです。
その後、中学校での授業で海外で活動している医師団体の存在を知り、自分自身も医療の分野に進んで救急看護師になろうと決めたそうです。
命を助けられる仕事
また別の救急看護師であるBさんは子供の頃、看護師だった母が白衣を着て堂々とした姿で働いている姿に魅力を感じていたそうです。
高校生の時には、海外で紛争が起きているのをテレビを通じて目の当たりにした時、「命を助けられる仕事に携わりたい」という思いが志望理由となり、救急看護師の道を目指す事にしたそうです。
身に付けた知識や技術が現場で活かされた時にやりがいを感じるのだそうです。
不安を和らげてあげたい
さらに救急看護師のCさんは、はじめは文系の学生で将来は金融関係に勤めようと思っていましたが、高校生の時に母が病気で入院する事になりました。
その時、何もしてあげられない自分に対して悔しさを感じ、「患者や家族の不安を和らげてあげるために看護師になる」と思ったのがきっかけになっているそうです。
搬送されてきた際は症状が重かった患者さんが回復して退院する姿を見る度にやりがいのある仕事だと感じているそうです。
救急看護師に必要な資格とは
救急看護師は看護師の上位職に位置づけられていると言えるため、救急看護師になるには、はじめに看護師の国家資格を取得する必要があります。
看護師の国家試験を受験するには、看護系の大学又は看護の専門学校を卒業する事が条件となっています。
また認定看護師認定審査と呼ばれる受験資格を得られないと救急看護師になる事はできません。
救急認定看護師の資格を保有すれば、救急看護師のスペシャリストであるという証になり、救急看護の高い技術を持っている証明にもなると言えるでしょう。
救急認定看護師になる条件
ただ、そんな救急認定看護師になるには厳しいと言われている認定審査資格を得る必要があります。
条件としてはまず、看護師としての実務経験が5年以上あるという事になっているため、その間に知識や技術を習得しておく事が必要と言えます。
また5年以上の実務経験の内、3年以上の救急看護の経験が必要な上、半年以上認定看護師教育機関にて研修や講習を受ける事が必須となります。
その上で認定看護師認定審査に合格すれば救急認定看護師の資格を持つ事になります。
救急認定看護師の資格を保有すれば、医療現場においてレベルの高い技術が実践できる他、周りの看護師に指導などを行う事もできるようになります。
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救急看護師に向いている人とは
機転が利いたり頭の回転が良い人は救急看護師に向いていると言えるでしょう。
迅速かつ正確な処置
医療の世界では、多くの患者が様々な問題を発生する事が少なくありません。
早急にやらなければならない業務が重なった場合、救急看護師は患者の容体などに応じ優先順位を付けて迅速かつ正確に処置を行う必要があります。
また命に関わるような症状を持つ患者が搬送されてきた時は、瞬時に医師らと診断をする能力も求められてきます。
機転が利き、頭の回転が良い人はスピーディかつ正確に業務をこなせる事が期待できるため、救命看護師になれば活躍できる可能性は高いでしょう。
逆にのんびりとした性格の人は、スピーディさが求められる救急看護師には向いていない人になると言えます。
コミュニケーション能力と協調性
さらに救急看護師に向いている人の特徴としては、コミュニケーション能力や協調性がある人です。
救急看護師は一人で業務をこなすわけではなく、医師や他の看護師と連携しながら患者の治療を行います。
協調性があれば難しい業務でも周囲と協力してスムーズにこなせるようになるでしょう。
救急看護師は時には患者やその家族などから悩みを聞いたり、不安を和らげてあげる事も大切な仕事です。
そのため、普段から周囲の人と抵抗なくコミュニケーションがとれるという人は救急看護師の適性があると言えます。
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救急看護師の給料は高い?
救急看護師の給料は約30万から40万円、年収は約450万から500万円とされています。
看護師の平均の給料は33万円となっています。
一般の外来に勤務している看護師と比べると高めに設定されている傾向にあります。
また新卒の給料でも救急看護師の方が通常の科に勤めている新卒の看護師よりも高くなっていると言えます。
夜勤手当が多い
救急看護師の給料が高い理由は他にもあり、その一つが夜勤の手当てが多いという事です。
救急看護師の場合、主な職場は救急救命センターとなります。
救急救命センターは24時間常に一定の看護師数を常駐させておく必要があります。
そのため、夜勤の回数も一般外来の看護師よりも多くなりやすくなり、必然的に夜勤手当も多くなると言えます。
ただ、夜勤が多い事で勤務時間も多くなるという事はなく、週当たりの労働時間は決められています。
なので夜勤があまり苦にならない人にとっては救急看護師という仕事は天職なのかもしれません。
危険手当
他にも危険手当が付く場合がある事も救急看護師の給料が高い理由になっていると言えるでしょう。
救急看護師は、感染症を持っている患者が運ばれてくる可能性もあるなど危険にさらされるケースもあります。
また救急看護師は血液などに触れるリスクも高い事から危険手当を設けている病院も少なくありません。
一方、救急看護師の年収が高いのは賞与が多いという理由もあり、大規模な病院であれば少なくても4ヶ月分は出ていると言えます。
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