看護師の働き方とは?
看護師は医療機関で働くことが多い職種ですが、仕事内容によっては病院以外でも勤務できます。
病院以外での活躍の場
病院以外の主な例として、下記のような場所が挙げられます。
・検診センター
・特別養護老人ホーム
・デイサービス
・訪問看護ステーション
さらに保健所や保育園、学校や一般企業などでも働くことができるのです。
看護師を必要としている場所は多いので、転職する場合の選択肢も非常に幅広いといえるでしょう。
正社員のメリット
また、雇用形態や働く時間もさまざまです。
雇用形態でいえば正社員や契約社員、派遣社員やパート・アルバイトなどがあります。
まず、正社員は病院や会社などに直接雇用されるもので、就業規則に定められている時間の中で働きます。
残業や転勤などがあるケースが多いですが収入が安定していて、キャリアアップも目指せるでしょう。
契約社員のメリット
契約社員も直接雇用されるものですが、契約で定められている時間の中で働きます。
残業や転勤などの有無は契約によって異なり、1つの職場に縛られない働き方ができます。
派遣社員のメリット
そして派遣社員は間接雇用で、派遣先によって働く時間を自由に選ぶことが可能です。
また残業や転勤の有無なども派遣先によって異なるため、働き方の自由度が高いといえます。
パート・アルバイトのメリット
そしてパート・アルバイトは直接雇用で勤務時間は自由に選択できるため、子育てをしている方などに適しているといえます。
また、残業がある場合でも応じるかどうかは自分で選択できるケースがあります。転勤は基本的にはないでしょう。
看護師の生活とは?
看護師の働き方と生活について知りたい方は多いですよね。
看護師の勤務体制とは
看護師の働き方としては主に交代制や日勤のみがありますが、看護師の約7割が交代制で働いているといわれています。
また、交代制も2交代制と3交代制の2種類に分かれており、働く時間などが異なります。
2交代制
2交代制は日勤と夜勤に分かれており、夜勤明けが休日になるという仕組みです。
2交代制の例として、下記のようなイメージが挙げられます。
日勤…9時から17時まで
夜勤…16時から9時30分まで
3交代制
また、3交代制は日勤と準夜勤、深夜勤に分かれていることが一般的です。
3交代の例として、下記のようなイメージが挙げられます。
日勤…8時から16時30分まで
準夜勤…16時30分から0時30分まで
深夜勤…0時から8時30分まで
交代制には夜勤がある
交代制の働き方は夜勤があることで生活リズムが乱れやすいので、仕事内容などにやりがいを持っていないと辛いと感じることがあるかもしれません。
しかし夜勤手当が出ることが多く、給与面でのメリットはあります。
日勤のみの特徴
そして日勤のみは、朝から夕方までの時間帯だけ勤務する働き方です。
夜勤がないため生活リズムが整いやすいという特徴があります。
しかし病院の病棟で勤務する場合は交代制が基本なので、入院施設のない病院や小規模なクリニックでなければこの働き方はできない可能性が高いです。
▼準夜勤・深夜勤についての詳細はこちら
看護師の病院以外での職場とは?
看護師の活躍の場は幅広いので、就職先は病院だけではありません。
介護保険施設
たとえば特別養護老人ホームなどの介護保険施設。
ここでは、入所している高齢者の健康管理や投薬管理などの仕事を行います。
入所者やその家族と接する機会が多いため、コミュニケーション能力も必要とされるでしょう。
訪問看護ステーション
また、訪問看護ステーションという選択肢もあります。
訪問看護ステーションを利用しているのは終末期患者やがん患者などで、利用者の自宅に訪問して看護サービスを行います。
基本的に看護師が1人で訪問し医療処置や生活のアドバイスを行うため、豊富な経験が必要です。
さらに、保育園や学校で園児や生徒たちの健康管理を行ったり、一般企業で産業看護師として社員の健康相談に対応したりする仕事もできます。
検疫官看護師
それから珍しい仕事として、空港で働く検疫官看護師という選択肢もあります。
空港内の検疫所に勤務する公務員で、帰国者の中に体調が悪い人がいないかチェックする仕事です。
自宅でできる仕事
さらに自宅でできる仕事もあります。
たとえば、企業や学校などから依頼を受けて健康指導などを行う健康管理相談員。
場合によっては自宅に訪問することもありますが、電話対応のみの業務を選択すれば自宅でも看護師の資格を活かして仕事ができます。
子育てしながらできる働き方とは?
子育てしながら看護師として働きたい方におすすめなのは、契約社員や派遣社員、パート・アルバイトです。
これらの雇用形態であれば時間にある程度余裕が持てますし、パートやアルバイトであれば勤務時間や日数の融通もききやすいでしょう。
子どもの学校行事などに合わせて休みをとることができます。
勤務時間には注意すること
しかしこれらの働き方であっても、勤務時間には注意が必要です。
休みがとりやすくても、夜勤がある交代制であれば子どもの食事を作ったり夜一緒に寝たりすることが難しくなります。
そのため、雇用形態だけでなく勤務時間に注目することも大切です。
優先順位を考えて働き方を選ぶ
もちろん正社員として働きながら子育てをすることは無理ではありません。
しかし、配偶者や親などのサポートがないと大変なことは確かです。
そのため、自分が仕事や子育てにおいて何を優先したいのかということを考えてみてください。
たとえば、子育てが最優先で子どもと長く一緒にいたいのであれば、「パートとして少し働く」「自宅でできる仕事をする」などの選択肢が考えられます。
一方、家族のサポートが受けられて仕事も頑張りたい場合は、夜勤は避けて日勤のみで働く、介護保険施設等で働くといった選択肢があるでしょう。
優先順位や周りからのサポートの有無などを考慮して、最善の働き方を選択してください。
看護師の働き方についての悩みとは?
看護師はとてもやりがいのある仕事ですが、さまざまな悩みをかかえている方もいます。
看護師としての悩み
たとえば下記のような仕事中のアクシデント。
- 点滴の中身や量を間違えてしまった
- 患者さんを転倒させてしまった
重大なアクシデントを起こしてしまった場合は患者さんからやその家族、医師などから責められることもあり、そのショックで仕事を辞めてしまう方も多いのです。
子育てについての悩み
また、子育てと働き方のバランスについて悩んでいる看護師も少なくありません。
子育てをしている多くの看護師が、仕事を頑張りたいけれど子育ても頑張りたいと考えるでしょう。
しかし、「子どもの急な発熱などに対応することが多くて勤務先に迷惑をかけているのではないか?」などの悩みを持ち、仕事との両立が難しくなるケースも少なくありません。
子育てと仕事のバランスについて悩んでいる場合は、より働きやすい場所に転職するという選択肢もあります。
生活リズムの乱れ
さらに生活リズムが乱れやすい交代制の場合は、夜勤がきつくて身体を壊す人もいます。
その場合は、日勤のみのクリニックに転職するなど、働き方を変える必要があります。
楽しい職場で仕事内容にやりがいを感じていたとしても、身体をこわしてしまっては元も子もありません。
仕事と自分の生活のバランスや人生における優先事項を考えて、自分にとって最適な働き方を見つけることが大切だといえるでしょう。