栄養士を辞めたい理由とは
栄養士は病院や保育園、学校など様々な施設で活躍できる仕事です。
栄養バランスが良い食事メニューを管理するのに不可欠な仕事でやりがいがありますが、その一方で離職率も決して低くありません。
イメージとのギャップ
退職理由は人によって様々ですが、もっとも多いのがイメージと実務のギャップです。
栄養士という名称から献立の考案や調理の指導など管理職のような仕事をイメージしがちですが、実際は厨房での実務が大半を占めるケースが少なくありません。
デスクワーク中心な職場も存在しますが、大抵は厨房での実務も兼任します。
これは病院や学校、保育園など給食を扱う施設では珍しくありません。
栄養士はデスクワーク中心と考える人ほど実務とのギャップに悩みやすいと言えるでしょう。
公的施設の雇用
職場別における退職理由については直属の雇用と委託業務の違いによる待遇の差が挙げられます。
学校や保育園などの公的施設は直属の雇用が多く、安定した給料と休日が明確に決められているのが特徴です。
一方で、民間の施設のように個人の頑張りが速やかに待遇へ反映されることが少なく、キャリアアップを図るのは容易ではありません。
民間施設の雇用
病院や企業など民間の施設はコスト削減を理由にした委託業務が多く、契約期間も状況によって変化します。
個人の頑張りが収入アップや昇進に繋がるメリットがあるものの、景気や契約先の都合に左右される可能性があるのも事実です。
ワークスタイルの違いから生じる待遇の差が離職に至る要因です。
▼栄養士の仕事内容についての記事はこちら
新卒で辞めたい人へのアドバイス
栄養士に限らず、新卒の人が仕事を辞めたいと悩むのは珍しいことではありません。
早めに決断する
当初は熱意を抱いて働いても、次第に自分には合わないのではと思うようになります。
悩みを抱いたまま仕事を続けても苦痛に感じるだけなので早めに決断することが重要と言えるでしょう。
辞めたいと思ったら相談する
しかし、自分一人だけで考えてもスムーズに事が運ぶとは限りません。
むしろ、一人だけでいくら考えても辞め時が分からず、いつまでも不満や悩みを抱いたまま働き続ける結果になってしまいます。
仕事を辞めたいと思っているのに決断できないのは信頼できる相手に相談ができないのが大きな理由と言えるでしょう。
相談する相手を選ぶ
直属の上司や先輩に相談するのが最適ですが、引き留められる可能性もあるのでその点は注意が必要です。
栄養士を辞めたいと考えている場合、最初に相談するのは同僚が無難と言えます。
これは自分と似た境遇にいる人ほど共感してくれる可能性が高いためです。
自分と同じような悩みを抱いている同僚なら親身になって話を聞いてくれます。
年齢や境遇が近い人に相談する
後輩に当たる人も相談相手に適していますが、その場合は自分とほぼ変わらない年齢の人を選びましょう。
上下を問わず年齢が大きく離れていると世代が違うという理由で共感を得られにくいためです。
仕事を辞めようと考えているなら、まずは自分と似た境遇の人に相談して確固たる決意を持つことが重要と言えます。
栄養士辞めるタイミングはある?
自分には栄養士の仕事が合わないと考えたまま仕事を続けていても苦痛に感じるだけです。
仕事にも身が入らず、大きなトラブルを引き起こす可能性もあります。
辞めることを伝えるタイミング
トラブルを引き起こす前に辞めるのが賢明ですが、辞めたいと思ってもすぐ辞めるのは考えものです。
急に出勤しなくなると職場に大きな迷惑をかけてしまいます。
法律では2週間前に退職することを伝えていれば辞めることが可能ですが、引き継ぎなどのことを考慮して最低でも1ヶ月前には伝えておくのが社会人としてのマナーと言えるでしょう。
管理栄養士など他の人をまとめる立場にある場合は引き継ぐ仕事も多くなるので、3ヶ月ほど前には職場に伝えておくのが賢明です。
辞めることは阻止されない
退職理由については一身上の都合でも咎められることはありません。
仕事を辞めることは労働者の権利なので、どのような理由であっても雇用する側が阻止することはできません。
再就職のことを考えて辞める
再就職で面接を受ける際に退職理由を聞かれることがありますが、その際に明確な理由を説明できなければ栄養士として再び働くことは難しいと言えるでしょう。
特に繁忙期に辞めた場合は、そのような時期に敢えて仕事を辞めるだけの納得できる理由を求められる可能性があります。
退職や再就職をスムーズに進めるためにはお盆や年末年始などの繁忙期に辞めるのは避けるのが無難です。
栄養士におすすめの転職先とは
栄養士の仕事を辞めた場合、次にやるべきことは別の仕事を探すことです。
異業種に転職する
栄養士としての知識や経験を活かせる仕事なら働きやすいと言えますが、相性の良し悪しもあるので一概にこの仕事が最適と言い切ることはできません。
また、以前の仕事とはまったく関係がない異業種に転職する方法もあります。
異業種への転職は未経験者扱いになりますが、新鮮な気持ちで働くことができるので働き方を切り替えたい人に向いています。
栄養士の経験を活かせる業種に転職する
栄養士としての技能を活かしつつ、以前の仕事とは異なる業種へ転職するのが上手な転職方法と言えるでしょう。
病院で働いていた人なら企業の食堂、レストランを辞めた人なら学校の給食センターなど仕事内容が似ている異業種への転職が適しています。
転職回数に注意すること
転職する際に注意する点として志望動機と転職回数があります。
志望動機は過去の経験を活かせる仕事など無難な内容でまとめることができますが、転職回数は数が多くなるほど転職が難しくなると言えます。
回数が多いと仕事が長続きしない、堪え性がないと思われるためです。
短い期間での離職は避けること
また、転職に至るまでの期間も採用の可否を決める重要なポイントです。
余程の事情がない限り、極端に短い期間で離職するのは避けるべきでしょう。
栄養士転職を成功させるポイントとは
一口に就職活動と言ってもその方法は様々ですが、栄養士は高度な知識や技能が求められる専門職なので、その点を活かせば好条件の職場を見つけることができます。
特に現在の仕事を辞めて新しい職場へ転職するなら安易に即決せず、こだわって選ぶことを心がけましょう。
自分に合った転職サイトやエージェントを利用する
就職活動には特定の分野に特化して転職ナビを利用するなど、好条件の求人広告を効率的に探す工夫が求められます。
また、転職方法や企業の良し悪しの見分け方などを相談できる転職エージェントを利用するのも好条件の仕事に就くための条件です。
実績が多く評判も良い転職サイトやエージェントがおすすめですが、個人の相性もあるので複数のサイトやエージェントを比較しながら選ぶことを忘れてはいけません。
社会人としての常識やマナーを身につける
また、転職する際の注意点として身だしなみがあります。
技能職とは言え、他者への接し方や服装など社会人としての常識やマナーが求められるのも事実です。
特に栄養士は食品を扱う仕事なので衛生管理への取り組みが重視されます。
自身の服装すら整えることができない人は食品の衛生管理もまともにできないと思われてしまいます。
面接の際には就職活動に相応しい、清潔できちんと整った服装にすることが社会人としてのあるべき姿です。