自己PRのポイントは?
看護師の新卒採用に応募するに際しては、自己の強みを面接でしっかりとアピールすることが重要となります。
採用試験の応募者は、基本的には看護師試験に合格した人たちばかりです。
そんな彼らとの競争に勝って見事内定を勝ち取るためには、自分のことを面接官に理解してもらわなければなりません。
そのためには、長所と短所をきちんと伝えるコミュニケーション能力が求められます。
エピソードを加える
はじめに、長所が「真面目」の例文を紹介していきます。
長所が【真面目】の例文
×「自分の長所は真面目なところです」
〇「私の長所は真面目なところです。その真面目さを活かして、看護学校では毎日欠かさず勉学に励み、その結果、クラスでの成績は常にトップクラスをキープできました」
単に「自分の長所は真面目なところです」というだけでは、面接官からすると、何を根拠に応募者を真面目と評価してよいのか判断できません。
エピソードを交えながらの真面目さをアピールすることがポイントとなります。
説得力のある具体例を示せれば、面接官は応募者の強みをしっかりと理解してくれるでしょう。
前向きなアピールをする
具体的なエピソードを交えるべきというのは、短所などの弱みについて話す場合も同様となります。
短所が【注意散漫】の例文
×「注意散漫な点が弱みです」
〇「注意散漫な点が弱みと自覚していますが、それを克服するために学生時代は意識して集中するよう取り組みました。今後も弱みを自覚し、改善を図るべく努力を続けたいと思います」
聞かれてもいないのに、自分から弱みをペラペラしゃべる必要は必ずしもありませんが、もし質問されたら、「注意散漫な点が弱みです」などという答え方をしてはなりません。
例文のように、具体的な事例を交えつつ前向きなアピールに努めるようにしましょう。
長所:負けず嫌い
長所として、負けず嫌いであるということを伝える場合には、いくつか注意すべきポイントがあります。
まず、あまりに気が強すぎると面接官に思われないようにしなければなりません。
医療現場では、チームプレーが重視される場面が多いため、気が強すぎてチームの和を乱すような人間は敬遠されるおそれがあります。
気が強すぎると思われないようにすること
長所が「負けず嫌い」のエピソードについての例文を紹介します。
【負けず嫌い】のエピソード例文
〇「私の強みは負けず嫌いであるという点です。その強みを活かして、学生時代に陸上競技をしていてライバルに負けてしまった際には、挽回しようと必死で練習し、最終的に相手を上回る成績を残せました。もっとも、そのライバルとは、練習を通じて友情を深め、今では唯一無二の親友になっています」
負けず嫌いにまつわるエピソードを紹介する場合には、「私の強みは負けず嫌いである」という点です。
その強みを活かした具体的なエピソードを答えた方が良いでしょう。
負けず嫌いであるだけでなく、それが他者との人間関係の構築にも役立っているということを強調するのがおすすめです。
立ち直り、向上心があること
向上心のあるエピソードにすることがポイントです。
【向上心】のエピソード例文
〇「負けず嫌いなのでライバルに勝とうと必死で練習したものの、スポーツではどうしても勝てませんでした。そこで、学校の成績では負けまいと勉学に励み、最後のテストではすべての科目で彼を上回ることができました」
また、負けず嫌いであるがゆえに、負けが込んだらすぐに立ち直れないのではないかという懸念を抱かれる可能性があります。
その為、エピソードを使ってそれを払拭しておく必要があります。
例文のように、スポーツでは負けてしまったが、その後勉学を努力したというように、向上心のある話をすると効果的です。
長所:協調性
協調性を自分の長所として伝える場合には、単に他者と協調できるというだけではなく、協調によってこれまでにどのような成果を生み出してきたのかをきちんと説明するのがポイントです。
言い換えると、協調的な人間であるために良かった点を具体例を挙げて伝えられれば良いのです。
協調性があって良かったことを具体的に
協調性をアピールしたい時の具体例を紹介します。
【協調性】のエピソード例文
×「看護研修において、他の看護学生たちと仲良くしました」
〇「看護研修において、他の看護学生たちと協力して、毎日の実習後に気づいた点を互いに教えあい、より有意義な研修の日々を過ごすことがきました」
「看護研修において、他の看護学生たちと仲良くしました」というだけでは何のアピールにもならなりません。
例文のように、協調性を活かして得られた成果や、実際の仕事の現場で自らの協調性をどのように活用できるのかが、面接官に理解してもらえるように話を展開するようにしましょう。
自分の意見をきちんと持っている
また、協調性のある人間であると伝えようとするあまりに、自分の意見をはっきりと言えない人間であると思われないように注意しなければなりません。
自分の意見をしっかりと口にできるが、それに加えて相手と意見が相違する場合は、互いの考えを整理して合意点を見いだすべく努力できる
このように、自らの協調性がもたらすメリットであるといった話をすれば、何でも相手の意見を鵜呑みにするような薄っぺらい人間ではないということが分かってもらえるはずです。
短所:せっかち
自分の短所として、せっかちであるという点を伝える場合には、焦りやすい人間であると思われないようにしなければなりません。
医療現場では、慎重な対応が求められる場面が少なくありません。
そのような場に居合わせた場合にちょっとしたことですぐに焦って手元を狂わせるようであれば、とても看護師としての務めを果たすのは難しいからです。
焦りやすい人間だと思われない
「せっかち」が短所の場合は前向きかどうかがポイントです。
短所が【せっかち】の例文①
〇「せっかちな点が短所ですが、自分でもそれは十分に認識しており、慌てそうになった場合には必ず深呼吸して冷静に物事を考えるように習慣づけています」
といった具合に、短所を理解したうえでそれを前向きに克服するよう努力しているという姿勢を示すのがおすすめです。
物事を正しく理解出来る
早とちりだと思われないことがポイントです。
短所が【せっかち】の例文➁
〇「せっかちなので、何事も効率よくテキパキこなそうと努めますが、一方で、よく分からない点については何度も質問して正確に理解しようとする学習意欲も旺盛です」
看護師の仕事は、些細な勘違いが取り返しのつかない結果を招く恐れがあります。
その為、せっかちだからといってすぐに早とちりしてしまう人間だと評価されないようにする必要があります。
例文ように、物事を正しく理解できる人間であるという点を強調することを忘れないようにしましょう。
短所:心配性
短所を聞かれた場合は、心配性であることを盛んに伝えようとする人がいますが、必要以上に強調するあまりに神経質な人間だと思われないようにしなければなりません。
神経質だと思われないように改善策も伝える
心配性というのが何についても細かな点まで気配りできるというようなニュアンスで伝わればよいのですが、神経質であるという評価を得てしまうことがあります。
そうすると、職場で一緒に仕事をする際に付き合いづらいとの印象を持たれる可能性があります。
短所が【心配性】の例文
×「何事についても考えすぎてしまう場合がある」
×「準備が万全にできていないと気になって眠れない」
〇「私の短所は心配性であるという点ですが、自分でもそれはよく分かっていますので、必要以上に深く考えすぎないように、メンタルトレーニングの講座に通って改善に努めています」
〇「心配性なのが弱みであるものの、心配しすぎて何も手につかなくならないように、不安を感じたら積極的に周りに相談するようにしています」
例文のように、心配性であることを伝える場合には、併せて改善策を講じているという点を付け加えると効果的です。
くれぐれも、仕事をするうえで支障をきたしかねない人間であると思われないようにしましょう。