看護師離婚率は高いの?
日本ではだんだんと離婚率が高くなってきていることが統計的にも知られています。
年代別の離婚率は厚生労働省によって調査が行われていて、30代から40代の離婚率は男女ともに17%前後になっています。
離婚率
20代後半 10%以上
30代~40代 17%前後
40代後半 10%以上
看護師の離婚率は?
看護師は離婚率高い職業と言われているものの、離婚率の高さについては厚生労働省によって統計調査が行われたわけではありません。
あくまで看護師に関わる職業紹介サービスなどの業者が、少ない母集団を対象として調査した結果や、看護師間での口コミ情報の様子から判断されているのが実態です。
仕事の忙しさからすれ違う可能性も
看護師が離婚に至っているケースが多いのは確かで、テレビなどでも家庭崩壊が起こって離婚せざるを得なくなったような事例が取り上げられてきました。
20代後半や40代後半でも全職業の離婚率で見ると10%以上にもなっていることから、看護師として現役で働いている人たちのほとんどがある程度は離婚のリスクを抱えていると考えざるを得ません。
どのような理由で離婚することになってしまっているのかを確認し、可能な対策を考えていく必要があるのは確かでしょう。
特に看護師の場合には仕事が忙しいという性質から考えて離職率が高いと考えられている面もあるので、それも加味した対策が必要です。
看護師離婚の原因ランキング
ここでは、看護師が離婚している原因をランキング形式で紹介していきます。
1位 家事との両立が大変
1位になっているのは家事との両立の大変さです。
夫婦で共働きをすることが多く、家事の負担が大きくてつらいことがよくあります。
仕事が忙しく、疲れ果てていて時間もないのに、料理も掃除も洗濯も全部やらされているとだんだんとストレスになりがちです。
協力を求めても手伝ってくれない状況が続いているとついには離婚するという流れがよくあるパターンです。
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2位 育児方針の不一致
離婚原因の2位は子育てで、家事だけでなく育児もすべて任されてしまうことになったのがきっかけになって離婚しているケースもしばしばあります。
仕事の忙しさだけではなく、夫婦間での育児方針の不一致が原因でけんかになってしまい、離婚せざるを得ない状況になっていることも少なくはありません。
3位 嫁姑問題
離婚してしまう原因の3位に上がっているのが嫁姑問題によるものです。
出産後も看護師の仕事を続けていくことにより、配偶者の母親に子供の面倒を見てもらうことも多くあります。
また、子供が急に熱を出した時など仕事も休めず、すぐに帰ることが出来ない時もあります。
このような時、姑に面倒を見てもらうケースで問題になることが多く、育児の方針が合わないのが最も大きな原因になっています。
また、同居をした場合には料理や掃除などの家事の仕方についても口を挟まれるようになり、考え方が合わないのが嫌になって離婚するというのが典型的です。
一緒に過ごす時間が取れない
上記のランキング以外にも、様々な離婚の原因が挙げられます。
多くの病院が土日祝も休みはなく、看護師もシフトによって土日祝に出勤します。
夜勤も2交代制で4回ほど、3交代制で7回ほどあり、その日は自宅に帰ることができません。
また、休みの日に研修や勉強会が入ることもあります。
一方で、看護師と結婚した人が土日休みで夜勤もない場合、夫婦の生活リズムが合わなくなってしまいます。
すれ違いを改善するための相談ができない
せっかく一緒に住んでいるのに、二人とも家にいる時はどちらかが寝ている時間で、食事どころか会話すらできないことも少なくありません。
このような時間のすれ違いを解決するために相談したくてもなかなかできず、離婚の原因になってしまうようです。
時間に対する価値観
看護師の仕事は忙しく、常に時間に追われています。
日々の忙しさやプレッシャーから、時間に対する価値観が一般の人とは大きく変わってきます。
また、看護師には患者思いの人や責任感が強い多く、空いた時間に勉強していたり、プライベートの時間に仕事のことが頭から離れないという人もいます。
価値観の違い
仕事のことが頭から離れないために、せっかく一緒に過ごせる貴重な時間に毎回仕事の話ばかりになってしまうことがあります。
このような場合、二人の時間を大切にしたいパートナーとしては、一緒にいるときくらい仕事のことは忘れてほしいと思うでしょう。
また、看護師からしても、普通に休日を過ごしている人がダラダラと無駄な時間を過ごしているように感じてしまうこともあります。
このような価値観の違いによって「自分にとっての普通」がぶつかり合い、離婚の原因となってしまいます。
収入が安定している
看護師は、他の職種と比較すると就職先も多く、働き方を選ぶことができるうえ、夜勤手当などもあるため収入も高い傾向にあります。
離婚を考える状況になった際、基本的に収入面が不安になり、冷静に考え直すことができます。
しかし、看護師には離婚しても生活面に困らない人が多くいます。
家事や育児をすることになっても、日勤のみのクリニックに転職することや、一度看護師をやめても再就職することができます。
このようなことから、「現状のパートナーへのストレスを我慢するくらいなら離婚する」という考えになってしまいます。
直接離婚の原因になるではありませんが、一般的に離婚を踏みとどまる大きなポイントがないことによって、勢いで離婚してしまうケースが少なくありません。
離婚しないためには?
離婚理由を考えると仕事が忙しいことが背景にあり、さらに結婚や出産といった節目がきっかけになってしまっていることがわかります。
離婚しないために大切な事としてどんなものがあるのでしょうか。
プライベートの時間を大切にする
看護師が離婚せずに円満な家族関係を築いていけるようにするためには仕事の時間を減らし、プライベートの時間を十分に確保できるように努力することが最も大切です。
結婚前や出産前とは同じ習慣で生活していくことは難しいと認識して、夫婦で互いに歩み寄って暮らしを作り上げていくという考え方が必要になります。
自分は看護師で忙しいのだから仕方ないと言って諦めてしまうと夫婦仲も姑との仲も悪くならざるを得ません。
自分からまずは状況を改善していく努力を始めるようにしましょう。
働く時間帯を職場に相談する
特に仕事のリズムが不規則なのは心身ともに大きな負担になります。
子育てだけでも大変なのに、夜勤となると生活リズムが崩れてしまい、自律神経が乱れやすくなります。
そのため、イライラしやすくなり夫婦関係が上手くいかなくなることもあるでしょう。
夜勤を減らせるように職場と交渉したり、シフトを同じ時間帯に入れてもらえないかと相談したりするのは効果的でしょう。
転職を考える
夜勤が多いことによる不規則な生活環境や、看護師の忙しさは離婚に繋がる大きな要因ですが、職場に相談しても解決しない場合には転職を考えてみるのも良いでしょう。
今の病院で日勤のみにしもらった場合、子育てしながら夜勤で働いている人もいるので、気まずいと感じる可能性もあります。
このような場合、パートナーとの生活にあった職場に転職することで、夫婦でともに過ごす時間が増え、なにかあったときには話し合って解決していくことができます。
また、看護師を続けたいと考えている場合には、クリニックなど夜勤がない職場を探してみましょう。
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ケンカをしてしまう時は少し離れて生活する
どうしても夫婦で喧嘩をしてしまうことはあります。
そのときには一時的に別居生活をして頭を冷やす時間を作るのも良い方法です。
別居するメリット
別居することで、下記のようなメリットに期待ができます。
- 喧嘩した際に気持ちが整理できる
- 仕事や趣味に集中できる
- 新鮮な気持ちになれる
- 相手に合わせず生活することができる
別居することで、相手の嫌な部分にストレスを感じることなく、自分の好きなように生活することができます。
寝る時間や起きる時間、食事も自分だけのことを考えれば良いため、夜勤で疲れて帰った時に、さらにストレスを溜められるようなことはなくなります。
このように、一度離れて暮らすことで、冷静に今後のことを考えることができるかもしれません。
また、時々会うことで恋人同士のような新鮮な感覚になる可能性があります。
別居するデメリット
別居するデメリットとして、下記のようなことが挙げられます。
- 気持ちが完全に冷めてしまう可能性がある
- 浮気する可能性が高まる
- 費用がかさむ
- 子供がいる場合、寂しい思いをさせる
別居していていると、「相手がいなくてもいい」や「いない方が楽」と思ってしまうことがあります。
だんだんと気持ちが冷めてしまい、夫婦関係が終わってしまう可能性があります。
そのため、お互いに夫婦を続ける努力をする必要があります。
また、別居している間は、相手がどこでなにをしているのかわかりません。
浮気してしまう可能性が高まるうえ、見つからず浮気することが容易となります。
上記のような問題は、なるべく近くに別居することで解決できるかもしれません。
前向きに考え話し合う習慣をつける
すぐに離婚してしまおうと決断しないで、まだ寄り添える部分があるのではないかと前向きに考えたり、自分の中だけで溜め込まず、お互い素直に話し合う習慣をつけるのが大切です。
話し合う際には下記のような場所がおすすめです。
- どちらかの実家
- カフェ・ファミレスなど
人目に付き、感情的になることができない環境であることが重要です。
感情的に話し合ってしまうと、夫婦関係を修復するどころではなくなってしまいます。
離婚を考えている場合、もともと双方の意見が合っていないことから始まることが多いため、焦点を合わせ、冷静に改善する方法を話し合う必要があります。
子供がいる看護師のおすすめの働き方とは?
子供がいると看護師としてフルタイムで働くのは難しいのではないかと思うかもしれません。
パートや派遣で働く
確かに子育ての時期にはフルタイムで働くのをやめて、パートや派遣で働いている看護師も大勢います。
パートで労働時間の負担を軽減したり、派遣で時間の自由度を高くしたりするのは効果的な対策です。
院内保育園を利用する
一方、フルタイムで働き続ける場合には院内保育園を利用しているのが一般的です。
病院では院内保育園が整えられているケースが増え、子育てと仕事を両立したい看護師にとっての大きな支えになっています。
キャリアを重視したい人にとってはフルタイムで働き続けるのが重要になるので、このような福利厚生を活用する働き方を考えてみるのがおすすめです。
子育ての悩みを相談できる施設で働く
また、子育ての悩みを相談できる施設で働くのも良い方法でしょう。
病院や介護施設では従業員のために相談室を設けていることがあります。
そこで保育園の紹介を受けたり、家事代行サービスの案内をしてもらったりすると打開策が見つかるでしょう。
派遣で働く場合にも派遣会社が独自に子育て支援のために相談サービスをしていることがあります。
一人で悩んでいても解決できないことは多いので、このような支援を積極的に受けていきましょう。
看護師と結婚してよかったエピソードとは?
このような事情を踏まえて、看護師と結婚する側の立場から結婚して良かったエピソードを確認しておきましょう。
気配りが利いて頼りになる
まず、よかったこととしてよく挙げられているのが、気配りが利いて、とても頼りになることです。
夫婦で生活をしてみると家庭内のことは本当に任せっ放しになってしまって申し訳ないという気持ちを持っている人もいます。
逆に人生の勝ち組だと考えて他人に自慢をしている人もいますが、いずれにしても心の奥底では感謝の気持ちを持っているのが共通点です。
誕生日などの特別な日に心を込めたプレゼントをして日頃の感謝をしているというケースも多く、一緒に生活できて心から支えてくれていることを嬉しく思っていることはよくあるのです。
年収も高く安定している
また、年収についても看護師は水準が高く、思い切って転職をさせてもらえたことを感謝しているケースもあります。
男性は一家の大黒柱にならなければならないという固定観念にとらわれず、本当に違う仕事をやりたいのなら思い切って転職して良いと後押しをしてくれたというエピソードもよく話題に上がるものです。
医療や介護に携わることからいつも安定して働くことができ、年収も高めの職種だからこそ成せることだと言えるでしょう。