内科看護師の仕事内容とは?
内科看護師の主な仕事内容は、外来と病棟で違いがあるようです。
それぞれの仕事内容について紹介していきます。
外来看護師の仕事内容
外来の場合は検温や採血・採尿などの患者のデータ収集と検査結果に基づいた医師の指示による投薬・注射・点滴などの処置となっています。
主な仕事内容
- 患者対応・ケア
- 患者のデータ収集(検温・採血・採尿)
- 医師の診療補助
- 医師の指示による処置(投薬・注射・点滴)
- 医薬品などの説明
- 症状などの説明
内科で行われる検査はバイタルのチェックや採血・採尿による内科的なデータ収集を目的としているので、医師がどのような検査の指示を出しているのか把握した上でスムーズに検査ができるように患者を誘導・検査を実施することが大切です。
また検査結果によっては処置室で注射や点滴の指示が出ることも多いですし、治療のためにすぐに投薬が必要だと判断された場合は投薬を行うこともあります。
病棟看護師の仕事内容
次に、内科病棟の仕事について紹介していきます。
主な仕事内容
- 患者対応・ケア
- 患者のデータ収集(検温・採血・採尿)
- 医師の診療補助
- 医師の指示による処置(投薬・注射・点滴)
- 医薬品などの説明
- 症状などの説明
- 入院患者のサポート(食事療法・生活療法の指導・服薬管理に関する指導)
- ソーシャルワーカーとの連携・情報交換
- 入院患者とのコミュニケーション
そして病棟での内科看護師の仕事内容は、外来で行っているような投薬・注射・点滴などの処置の実施のほか、介護が必要な入院患者のサポートやソーシャルワーカーとの連携・情報交換が追加されます。
患者のサポートは介護だけではなく食事療法などの生活療法の指導、服薬管理に関する指導などが行われることも多いです。
ほかにも内科は慢性的な疾患で長期入院を余儀なくされる患者が多いため、これらの業務を行いつつ入院生活を続ける患者とのコミュニケーションを取っていくことも重要な役割として挙げられています。
内科看護師に必要な資格とは?
内科看護師に必要な資格について紹介していきます。
内科看護師に必要な資格とは
看護師として働くためには、国家資格である看護師資格が必要不可欠です。
看護師となるためには看護国家試験を受験して合格する必要があり、受験資格を獲得するためには最短で3年必要だとされています。
基本的に看護師として働くだけであれば看護師資格だけで問題はないものの、内科看護師としてスキルアップしたい場合にはプラスの資格を取得しておく方が転職時にも便利です。
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内科看護師にプラスの資格とは
そんな内科看護師におすすめのプラスの資格としては、認定看護師・専門看護師の2種類が挙げられています。
認定看護師 … 19種類の特定分野(日本看護協会)で高い水準の看護を実践・指導できる
専門看護師 … 13種類の特定専門分野(日本看護協会)において専門性を持っている(認定看護師よりも条件が厳しい)
認定看護師は日本看護協会が認定している資格名で、特定の分野で高い水準の看護を実践・指導できることを証明するものです。
認定看護師の分野はおよそ19種類で、内科看護師であれば感染管理や緩和ケア、糖尿病看護、皮膚・排泄ケアなどが活用できます。
また専門看護師は13種類の特定専門分野において専門性を持っていることを証明する資格名で、認定看護師よりも条件が厳しく設定されているところが特徴です。
専門看護師であれば慢性疾患看護や感染症看護、家族支援などの分野が内科で活用しやすいです。
どちらの資格も看護国家試験を受けなければいけないわけではないため、条件を満たすことで取得することができます。
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内科看護師の年収はいくら?
内科看護師の年収はいくらくらいなのでしょうか。
内科看護師の平均年収とは
気になる内科看護師の年収は、平均でおよそ400万円から600万円前後だとされています。
内科看護師
平均年収 … 約400万円~600万円前後
平均手取り … 約20万円~40万円
手取りに換算するとおよそ20万円から40万円程度にプラスして各種手当というところが多いのですが、実際には職場や条件によって若干異なっているようです。
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正看護師で働いた場合の給料とは
正看護師で働いた場合であれば、資格手当が4万円前後、基本給も20万円から30万円と高く設定されていることが多いので、年収が600万円以上になるケースは多いとされています。
正看護師
資格手当 … 約4万円前後
平均基本給 … 約20万円~30万円
平均年収 … 約600万円前後
臨床開発モニターに関わる業務 … 年収1000万以上
しかし、内科看護師で年収1000万を目指すことは不可能ではなく、臨床開発モニターに関わる業務に携わることができるかどうかがポイントです。
それに対して准看護師の場合は正看護師と比較すると資格手当や基本給が低く設定されていることがあり、手取りで20万円から25万円であるケースもすくなくありません。
クリニックは給料が安い?
また同じように大卒・短大卒や専門学校卒では基本給が異なってきますし、諸手当や基本給の違いで言えばクリニック・一般病院・大学病院などの病院の規模によっても異なります。
クリニック
平均年収… 300万円以下
資格手当をプラスされた平均年収 … 約400万円~500万円
特にクリニックの場合は規模によって正看護師でも年収が300万円以下になるところもありますし、資格手当などの条件によってはクリニックでも400万円または500万円以上の年収を期待できることもあります。
内科看護師のやりがいとは
内科看護師のやりがいにはどんなことがあるのでしょうか。
患者や家族との深い信頼関係が築ける
内科看護師が働いていて感じるやりがいは、ゆっくり患者や家族と接することができるので信頼関係を築きやすいところです。
ほかの診療科目だと患者の状態が変わりやすく、患者やその家族と向き合ってじっくりケアや指導をしていくことが難しいケースが多く見受けられます。
内科の場合は患者の状態が大きく変わることはほとんどないため、信頼関係を築きながら患者やその家族のためのケアを話し合って考えることができます。
そのため看護計画を立てる楽しさや患者とその家族のための看護を考える時間を作れるなど、ほかの診療科目にはないやりがいを感じることが可能です。
患者に与える影響が大きく看護師としての役割を実感できる
ほかにも内科看護師の役割が大きく、患者の状態に影響を与えることが多いところもやりがいに繋がっていると言います。
一般的に病院で治療をすれば患者自身の力で何とか治癒できるものが多いですが、内科の疾患は患者の力だけではなくメンタル面も大きな影響を与えます。
このため内科看護師は患者の身体面の管理だけではなくメンタル面での管理やケアも重要な仕事になってくるため、役割としては非常に大きな存在となるのです。
そのような点から、看護師としての役割を実感できるとやりがいに繋げている人は少なくありません。
内科看護師に向いている人とは
上記でも内科看護師の色々な面について紹介してきましたが、そんな内科看護師に向いている人とはどんな特徴があるのでしょうか。
気が長く観察力がある
長期入院患者が多く、穏やかな時間が流れている内科で働く看護師に向いている人の特徴として、気が長く観察力がある人が挙げられています。
患者の状態が変わりやすい急性期と異なり、患者の状態が変わりにくい慢性期の患者が多い内科では、治療による患者の変化がわかりにくく、どうしても時間がかかってしまいがちです。
そのため些細な変化を見逃さない観察力の高さはもちろん、長い目で患者の様子を看続けることができる根気強さが必要となります。
コミュニケーション能力が高い
そして内科は患者との時間を作りやすく、コミュニケーションが重要な職場と言われています。
このためコミュニケーション能力の高い人が向いていると言えるのです。
のんびりした穏やかな人
ほかにも内科看護師に向いている人の性格診断の特徴としては、のんびりした穏やかな人がよいとされています。
内科自体がのんびりとした穏やかな環境であるのはもちろん、仕事内容も慌ただしいものではなくある程度ルーティーンも決まっています。
このような点から、内科で働く看護師も仕事に慌ただしく駆け回っている人よりは、のんびりと患者とのコミュニケーションを図りながら仕事をこなしてくれるタイプの性格の方が合っているのです。